妻夫木聡、外国特派員に謝罪「僕は英語が話せません」

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妻夫木聡、外国特派員に謝罪「僕は英語が話せません」

『船を編む』(13)の石井裕也監督作『バンクーバーの朝日』(12月20日公開)の日本外国特派員協会共催の会見が、12月17日にカナダ大使館で開催。妻夫木聡、石井監督が登壇した。劇中で流暢な英語のセリフを言っている妻夫木だが「映画のなかでは通じてうれしかったのですが、僕は英語が話せません」と苦笑いした。

第33回バンクーバー国際映画祭(VIFF)観客賞を受賞した本作。石井監督は「カナダを舞台とした映画を日本人の僕が撮るということで、非常に難しいものでした。それで観客賞をいただいた時、非常に努力が報われたというか、うれしかったのもあったけど、安心しました」と告白。妻夫木も「僕が初めてバントを成功するシーンでは、手を叩いて笑ってくださって。涙が出るくらいうれしかったです。生きてて良かったと思うくらい感動がありました」と振り返った。

英語のセリフの演出についての質問に、石井監督は「難しかったです」と話し、「英語のセリフを言うと、発音というか、仕草が変わるんです。カナダ人と芝居をすると、その時点で負けてしまうので。日系カナダ人の方に話を聞いた時も『英語をしゃべる時は、ある意味、人格が変わる』とおっしゃっていて、それを参考にしながら、とにかく対等に、ひとつの群れのなかで共存できるようにと心がけました」。

妻夫木は「今日は正直、英語のセリフをみなさんが聞き取れるかってのが不安で緊張していました。でも、先ほど『パーフェクトだった』と言っていただけてうれしかったです。バンクーバー映画祭の上映後、日本大使館で、僕に話しかけてくれる人たちがいたのですが、本当に『ああ』と笑ってごまかしてしまいました。すみませんでした!」とバツが悪そうに謝罪。会場は大爆笑となった。

『バンクーバーの朝日』は、戦前のカナダ・バンクーバーで、差別や貧困の中にあってもひたむきに戦い抜き、日系移民に勇気と誇り、希望を与えた野球チーム“バンクーバー朝日”の奮闘を描く感動作。日系移民の選手たちを、妻夫木聡、亀梨和也たちが熱演した。【取材・文/山崎伸子】

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