過去最高の1184本が公開!映画業界を詳細データで紐解く
先日、一般社団法人日本映画製作者連盟(以下映連)によって、2014年の映画産業に関するデータが発表。『アナと雪の女王』の記録的ヒットに伴う、その好調ぶりが明らかになった。
2014年に公開された映画は、邦画が615本、洋画は569本の計1184本。前年比では邦画が24本、洋画が43本増え、2011年から4年連続で増加し、1955年の集計以来最大の数字となった。
興行収入においても、全体では前年比106.6%アップとなる2070億3400万円で、『アバター』がヒットした2010年の2207億3700万円、『ラストサムライ』を含む4本が100億超えを達成した2004年の2109億1400万円に次ぐ好成績に。邦画と洋画のシェア率は、邦画の58.3%に対して、洋画は41.7%。いまだ邦画優勢とはいえ、圧倒的な『アナ雪』人気に後押しされ、昨年の邦画60.6%、洋画39.4%よりも洋画の伸びが目立った。
また、入場者数は1億6111万6000人となり、こちらも前年比103.4%とアップ。増税もあり平均入場料金が1246円から1285円とアップしたため、前述した興収の伸び率が(入場者数の伸び率より)上回った形だ。またスクリーン数は前年の3318から3364へと微増。ちなみに2014年は日本橋地区で初となるシネコン「TOHOシネマズ 日本橋」のオープンが話題を呼んだが、2015年以降は都内でもさらなるオープンラッシュが!4月17日(金)オープンの「TOHOシネマズ 新宿」に始まり、世田谷区初のシネコン「109シネマズ二子玉川」も4月に誕生。少し先だが、2017年秋には「TOHOシネマズ 上野」も控えており、興行面におけるさらなる変化が見込まれている。
とにもかくにも、2014年の好調ぶりは、歴代3位(興収254.8億円)にまで上り詰めた『アナと雪の女王』の存在があってこそ。洋画の伸び率が前年よりアップしたとはいえ、洋画の10億円以上のタイトルが前年の21本から18本へとダウンしている点は気がかりだ。2位は65.4億円の『マレフィセント』だが、年末から首位の座を維持し続けた『ベイマックス』が既にそれを上回る興収70億円を突破。同作が2015年度の上位に食い込んでくるのは必至だ。この幸先のいい同作の好調スタートをきっかけに、今年こそ公開本数だけでなく更なる活況が生まれることに期待したい!【トライワークス】
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