高良、石田ゆり子からのチョコに「事件が起きてます」
天童荒太のベストセラー小説を映画化した『悼む人』の初日舞台挨拶が2月14日に丸の内TOEIで開催され、高良健吾、石田ゆり子、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ、堤幸彦監督が登壇。サプライズで、石田からバレンタインチョコを渡された高良が「心の中で事件が起きています」とタジタジのリアクションを見せた。
本作は、縁もゆかりもない死者を“悼む”ために全国を放浪する青年と、夫を殺した過去をもつヒロインの旅の行方を描き、死のあり方を問う物語。この日は、主演を務めた高良に、石田をはじめ登壇者全員がバレンタインチョコをプレゼント。次々とチョコを渡された高良は「今、これサプライズ?」と何が起きているのかわからず、目を丸くした。
石田からは特製の“悼む人チョコ”をプレゼントされた高良。「うわあ、ありがとうございます。跳ねるほどどうれしいんですが、どうしたらいいのかな」とタジタジで、「サプライズは初めて。全然下手なリアクションで最悪ですが、心の中では事件が起きています」と喜びのコメント。高良がチョコをかじってみせると、石田も楽しそうな笑顔を見せていた。
俳優生活10周年を迎えた高良だが、「10年目の一発目の主演ということで力が入ってしまいました」と述懐。「この映画でどういうことをしたらいいのかと、毎日いろいろと考え過ぎてしまって。やっているときはそれは楽しいことではなかったですが、振り返るとすごく幸せな時間を過ごさせていただいたと実感しています」と手応えを語った。
本作への出演を直訴したという石田は、「天童荒太さんが生みの親で、堤監督が育ての親だとすると、乳母のような気持ち」とにっこり。「それくらいこの作品に出られたことが幸せで、自分からどうしても出たいと志願するという大胆な行動に出た作品」と初日を迎えて感無量の面持ちだった。
堤監督は、「原作を読んで『是非、表現させていただきたい』と、以前舞台にして、今回映画をつくることができた」と語り、「再デビュー作と言っていますが、まさにそういう気持ちでやらせていただきました」と渾身作への思いを明かして、会場から大きな拍手を浴びていた。【取材・文/成田おり枝】