アカデミー賞脚色賞は『イミテーション・ゲーム』
現地時間2月22日(日本時間23日)に開催中の第87回アカデミー賞授賞式。脚色賞に輝いたのは、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のグレアム・ムーアだった。
本作は、ベネディクト・カンバーバッチが演じる実在した天才数学者の数奇な運命を描く人間ドラマだ。第二次世界大戦時、解読不可能と言われたドイツ軍の暗号“エニグマ”の解読に挑んだ英国人数学者アラン・チューリング。戦争時の機密事項のため、英国政府が50年間も隠し続けていたチューリングの知られざる人物像が明らかになる。
初受賞となったグレアム・ムーアは、スタッフやキャストに感謝を述べてから、「私は16歳だった時、自殺未遂をしました」と自らの過去について激白。
「当時、私は周りになじめない、自分を変わった人間だと思っていました。でも、そんな私が、いま、ここに立っている。この映画は、自分のことをそう思っている子どもたちに捧げます」
「君たちには、居場所がある。そして、今度は君たちの番だ。いつか君たちがこういったステージに立った時、今度はそのことを次の世代に伝えてほしい」。力強いメッセージは、ギャラリーの心を鷲づかみにした。【Movie Walker】
作品情報へ