ジョージ王子への隠し撮り過熱で王室が声明
2013年7月にジョージ王子が誕生して以来、英国王室への関心は高まるばかり。隠し撮りが過熱していることを受け、王室の広報が声明を発表した。
ウィリアム王子とキャサリン妃は、かねてから過熱する一方のジョージ王子へのパパラッチのハラスメントというべき行為を懸念していたが、この度は「一線を越えた」として、世界各国のメディア、とりわけオーストラリアやニュージーランド、カナダ、アメリカといったイギリス以外のメディア組織に対し、彼らの子供たちの非公式写真を公開しないようにという書簡を送ったという。
ふたりがこのような行動に出たのは、先週起きた、異常とも言える出来事がきっかけだった。1人のパパラッチが、ジョージ王子の一挙一動を監視するためにレンタカーを借り、子供たちが遊ぶ公園近くの目立たない場所に車を停車。窓はすりガラスにして外から見えないようにし、さらに車内にシートを垂らして徹底的にガードした上で、食べ物や飲み物も車内に持ち込んで泊まり込み体制をとっていた。
幸いにも警察が、トランクに隠れて、ちょっとの隙間から望遠レンズを使ってジョージ王子を撮影していたパパラッチを発見し、今回の事態が発覚した。
ウィリアム王子とキャサリン妃は、昨今、メディアを通じて自分たちの子供たちへの多くの暖かいメッセージやサポートを感謝している一方で、子供たちのプライバシーが守られないだけではなく、身の危険も保障されていない事態を懸念しているという。
「王室は、いつの時代もメディアの注目を集めていますが、何と言っても今はジョージ王子が一番のターゲットです。彼の写真であれば、世界中のメディアが高額のお金を払ってでも手に入れたいと思っているため、パパラッチが写真を撮りたがっているのは明らかです。しかし、あまりに頻繁で卑劣なやり方は、一線を越えてしまいました」
「ウィリアム王子とキャサリン妃は、ジョージ王子とシャーロット王女を、ほかの子どもたちと公共の場で自由に遊ばせたいと願っています。しかし、今のような状態では、ふたりが嫌がらせや衆人環視のない幼少期を過ごすのは難しく、とても懸念しています」と指摘。これ以上過熱すれば、法的な対応を辞さないと警告している。
この事態を受け、英キャメロン首相も、「彼らの子供たちのプライバシーは、守られるべきだ」と懸念と同情の意を表している。
2013年10月にも、ジョージ王子に接近して写真を撮ろうと執拗につけねらうパパラッチの行動がストーカー行為にあたるとして、ウィリアム王子と キャサリン妃が王室を通じて法的処置も辞さない旨を表明。しかしカメラマンの弁護士は、「報道カメラマンには、公園など公共の場で写真を撮る権利がある」と反論し、法的措置に対しては、徹底的に争うと強調していた。【NY在住/JUNKO】