Netflix初のオリジナル映画がTIFFに登場!

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Netflix初のオリジナル映画がTIFFに登場!

世界最大のインターネット映像配信サービスNetflixが初めて製作を手がけ、第72回ヴェネチア国際映画祭で注目を浴びたオリジナル映画『ビースト・オブ・ノー・ネーション』。エミー賞の受賞経験を持つなど、若干38歳にして期待の新鋭キャリー・ジョージ・フクナガ監督とNetflix代表取締役社長グレッグ・ピーターズ氏が来日し、10月24日に六本木アカデミーヒルズにて記者会見が開催された。

キャリー・フクナガ監督。先日のレッドカーペットでもそのイケメンぶりで注目を浴びていた
キャリー・フクナガ監督。先日のレッドカーペットでもそのイケメンぶりで注目を浴びていた

企画から長い歳月をかけて映画化した本作は、普通の少年アグーがゲリラ兵に変貌していくさまを、少年の視点で描いた物語。キャリー・フクナガ監督は、「日本の人々にとって戦争は身近なものではないかもしれないけれど、アグーの姿を通して、アフリカや世界中で実際に起こっている戦争に目を向けていただきたい」と作品への思いを語った。

物語の中心となるアグーを演じたエイブラハム・アッターをはじめ、映画に登場する少年兵のほとんどが演技未経験の子どもたち。キャスティングについてキャリー・フクナガ監督は、「みんな撮影現場のガーナでスカウトしたんだ。エイブラハムは、友達とサッカーをしているところを見かけて声をかけたんだ。とても弁が立つ子で気になってね」と出会った経緯を語り、「素人とは思えない秀逸な演技」と彼を絶賛した。

【写真を見る】ジョージ・フクナガ監督とNetflix代表取締役社長グレッグ・ピーターズ氏。2人とも長身イケメン!
【写真を見る】ジョージ・フクナガ監督とNetflix代表取締役社長グレッグ・ピーターズ氏。2人とも長身イケメン!

Netflixが初めて手がける劇場用映画として注目を集める本作。これについて、グレッグ社長は、「多くの映画が、できるだけたくさんの人の目に触れられるチャンスを広げたいと思っている。だからこそ、この映画もNetflixで配信すると同時に劇場での同時公開を決めたんだ」と革新的な試みについて語った。

また質疑応答の際に、記者から“好きな日本の映画監督”について聞かれたジョージ・フクナガ監督は、「今村昌平、小津安二郎、是枝裕和監督が好きかな」と答え、「とくに今村監督の作品にとても感銘を受けたんだ。彼の初期の作品はカメラワークがとても素晴らしい!」と今村監督に対する熱い思いを明かしてくれた。

最後に、「日本人にはなじみのない作品かもしれないけど、ぜひ作品を観て、いろんなことを考えて感じてほしい」と日本の人々へメッセージを送ったキャリー・フクナガ監督。第28回東京国際映画祭「パノラマ部門」に出品された『ビースト・オブ・ノー・ネーション』は、Netflixにて独占プレミア配信中だ。【取材・文/トライワークス】

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