綾瀬はるかや広瀬すずも爆笑!樹木希林の爆笑スピーチ

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綾瀬はるかや広瀬すずも爆笑!樹木希林の爆笑スピーチ

第37回ヨコハマ映画祭の授賞式が、2月7日に関内ホールで開催。永瀬正敏、綾瀬はるか、広瀬すずら豪華ゲスト陣が登壇。作品賞、監督賞、撮影賞、主演女優賞、最優秀新人賞の5冠に輝いた『海街diary』の是枝裕和監督は「キャスト、スタッフが、いっしょに評価をいただいたことをうれしく思っています」と笑顔を見せた。スピーチでは、樹木希林の歯に衣着せぬコメントに会場は大爆笑となった。

『海街diary』で四姉妹が住む鎌倉の家は、実際の民家を借りてロケをしたという是枝監督。「植えた木に梅がなって、それを梅酒にして送ってくれました。このお祝いで、いつか、スタッフキャストで飲みたいなと。目に見えないいろんな人に支えられて映画はできている。そういう人たちと分かち合える作品を、監督は作っていかなきゃいけないなと改めて思いました」と感謝した。

四姉妹の長女役で主演女優賞に輝いた綾瀬は、是枝組について「大家族みたいな感じ。監督がお父さん」と笑顔を見せる。末娘役で最優秀新人賞を受賞した広瀬は「撮影してる、お芝居をしてるって感覚が本当になかったです」と現場を振り返った。

場内のスピーチで、いちばん笑いを取ったのは、映画デビュー50周年で特別大賞を受賞した樹木希林だ。樹木は、杉村春子の付き人時代からこれまでの奇跡を面白可笑しく話し、観客の心を鷲づかみに。挙句の果てには、『下妻物語』(04)でヨコハマ映画祭助演女優賞をもらった時のトロフィーを加工して電気スタンドにしたと明かす。「1個作るのに3万円かかったの。だとしたら3万円で電気スタンドを買った方が良かったなと」と苦笑い。さらに「50年もやっていればもういいわ。だいたい功労賞とかは、ごくろうさんってことなので、これからは期待しないで」とおちゃめに締めくくった。

是枝監督は、自身の作品の常連女優である樹木について「希林さんが来ていただけると、いい加減なことができなくなる。僕自身の背筋が伸びます」と称えた。

『あん』で主演男優賞を受賞した永瀬正敏は「横浜っすね。また、帰ってこられてうれしいです。産んでもらった場所が横浜なので」と、デビュー作『ションベン・ライダー』(83)や「私立探偵 濱マイク」シリーズの聖地に戻ってこられたことを喜んだ。『あん』で共演した樹木は、永瀬について「とてもチャーミングでした。ただ、タバコがすごすぎて。でも、どなたか、子どもが産める範囲の方なら、誰かアプローチしてください」と、会場の女性陣に猛プッシュ。

永瀬が「よろしくお願いします」と言うと、会場から拍手が起こった。【取材・文/山崎伸子】

【第37回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン】

第1位『海街diary』(是枝裕和監督)

第2位『恋人たち』 (橋口亮輔監督)

第3位『百円の恋』 (武正晴監督)

第4位『バクマン。』 (大根仁監督)

第5位『野火』 (塚本晋也監督)

第6位『あん』 (河瀬直美監督)

第7位『岸辺の旅』 (黒沢清監督)

第8位『トイレのピエタ』 (松永大司監督)

第9位『お盆の弟』 (大崎章監督)

第10位『さよなら歌舞伎町』 (廣木隆一監督)

次点 『ビリギャル』  (土井裕泰監督)

【個人賞】

■作品賞:『海街diary』是枝裕和 監督作品

■監督賞:是枝裕和『海街diary』  橋口亮輔『恋人たち』

■森田芳光メモリアル新人監督賞:松永大司『トイレのピエタ』

■脚本賞:足立紳『百円の恋』 『お盆の弟』

■撮影賞:瀧本幹也『海街diary』

■主演男優賞:永瀬正敏『あん』 渋川清彦 『お盆の弟』 『アレノ』

■主演女優賞:綾瀬はるか『海街diary』

■助演男優賞:光石研『お盆の弟』 『恋人たち』

■助演女優賞:河井青葉『お盆の弟』 『さよなら歌舞伎町』

■最優秀新人賞:広瀬すず『海街diary』  杉咲花『トイレのピエタ』 『愛を積むひと』  藤野涼子『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』

■審査員特別賞:『バクマン。』 制作スタッフ・キャスト

■特別大賞:樹木希林 (映画デビュー50年。 常に映画ファンを瞠目せしめる演技術は今、『あん』 『駆込み女と駆出し男』 で頂点を極めた)

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