松本潤と有村架純が共演!島本理生の恋愛小説が映画に
2006年版「この恋愛小説がすごい」1位に輝いた、島本理生原作の恋愛小説「ナラタージュ」の映画化が決定した。松本潤が主演を務め、有村架純がヒロインを演じる。
メガホンをとるのは『世界の中心で愛を叫ぶ』(04)や『ピンクとグレー』(16)などを手掛けた行定勲監督。行定監督は原作に出会ってから長年にわたり製作を熱望し、企画・構想を温めてきたという。
原作は、第25回野間文芸新人賞を最年少で受賞した島本理生が、禁断の恋に落ちる二人を書いた恋愛小説「ナラタージュ」。ナラタージュ(映画や演劇において人物の語りや回想によって過去を再現する手法)というタイトル通り、ヒロインの回想によって構築されたこの小説は、スキャンダラスな内容ながらその文芸的評価も高く、第18回山本周五郎賞候補にも選ばれた作品だ。
大学2年生の春、母校の演劇部顧問で想いを寄せていた葉山先生からの電話を受けた泉。彼女はときめきと同時に、卒業前のある出来事を思い出す。後輩たちの舞台で客演を頼まれた彼女は、葉山と一年ぶりに再会し、抑えていた気持ちが募っていく。葉山もまた泉への複雑な感情を抱えていた。
原作者の島本理生が自身の思春期の恋愛を投影した作品で、本人からは「私にとって『ナラタージュ』は、思春期の恋愛のすべてを書いた小説でした。青春はけっして明るいものではなく、むしろ孤独な季節だからこそ、主人公たちは恋をせずにはいられなかったのだと思います。刊行から十数年経った今、行定監督の手によって最高のメンバーで映画化するとの知らせを受けて、大変興奮しています。いち映画ファンとして完成が待ち遠しいです」と映画化へ期待のコメントが寄せられている。
葉山貴司役の松本潤は「行定監督がこの映画で描きたいと仰ったテーマに強く共鳴し、ただいま撮影に参加させてもらっています。恋愛というのは、感じ方や受け取り方が人それぞれ違うモノだと思います。でも人の心が人の心を動かす瞬間は誰もが共感してもらえるモノだと信じています。有村さんと一緒に、清らかであるのと同じ程、苦しい心模様を表現していきたいです。キャスト含む、全スタッフ一丸となって頑張ります」と撮影への意気込みを語った。
ヒロインの工藤泉を演じる有村架純は「『ナラタージュ』に出演させていただく事が決まってからとても楽しみにしていました。新しい環境での撮影に『刺激的な夏になる』と感じております。この作品は普遍的な愛を描いていきます。大人とか子供とか関係なく一人の女性として一人の男性に愛を注いでいくのですがそのとても繊細な恋愛模様を大切に大切に演じていきたいと思います。観終わった後に皆さんの心に何か残せるよう、キャスト、スタッフ皆で精一杯頑張ります」とコメント。
行定監督は「心憂い男と女の深淵を描いた島本理生さんの原作小説を手にして十年、念願の企画が始動します。不確かな愛に揺れる二人を松本潤さんと有村架純さんに狂おしく演じてもらうことに私自身、胸が高鳴ります。恋することがこんなに辛いのなら、しなければよかったと思えるような、恋愛映画の金字塔を目指してスタッフ・キャスト一丸となって挑みたいと思います」とコメントし、作品への並々ならぬ熱い思いが伝わってくる。
2017年の秋に公開予定の本作。数々の恋愛映画を手掛けてきた行定監督と、初共演となる松本潤と有村架純によって新たな名作誕生の予感がする。【Movie Walker】