吉村界人、『太陽を掴め』は「全員が主人公の映画」

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吉村界人、『太陽を掴め』は「全員が主人公の映画」

第29回東京国際映画祭(TIFF)の日本映画スプラッシュ部門に公式出品された『太陽を掴め』(12月24日公開)の舞台挨拶が10月26日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催。吉村界人、松浦祐也、監督・脚本の中村祐太郎、脚本の木村暉、プロデューサーの髭野純が登壇した。主演の吉村は「みんなで作った全員が主人公の映画だと思っています」と力強く語った。

吉村は、中村監督と深い信頼関係を結べたようだ。「映画を観て、主役の人がすごく監督のことが好きなんだろうなと思うことがあります。それは邦画、洋画、韓国映画など、いずれでも感じることですが。俳優が愛されていて、主役の方もたぶん監督のことが好きなんだろうなと。僕はそういう愛のある映画がすごく好きで。会った時に感じる監督の生命力がすごく好きです」。

中村監督は、キャストやスタッフとの出会いをこう振り返った。「学生の時は隣にいる木村とずっと一緒にやってきて、大学を卒業してからすぐに名古屋で助成金を使った映画を作ったんです。そこからもっと刺激的な、衝動のまま突き詰める作品をやりたいなと思って。それで僕の自主映画をプライベートで観に来てくれた吉村くんと意気投合し、一緒に映画を作ろうとなった。その後、髭野さんと出会って4人で始めたのがきっかけです」。

松浦は「出演者も古舘寛治さんが最年長で、若い座組でやった映画です。これからの邦画の希望となるんじゃないかと」とコメント。髭野プロデューサーも「映画のことは全くわからないところからこの映画を始めて、たくさんの方に出会えました。今後も映画が広がっていくと思いますので、応援していただけると幸いです」と締めくくった。

『太陽を掴め』は音楽を題材にした青春映画。元子役で現在ミュージシャンとして活動するヤット(吉村)と、フォトグラファーのタクマ(浅香)、タクマの元恋人であるユミカ(岸井)ら、都会の若者たちの心のひだが丁寧に描かれる。

第29回東京国際映画祭は、10月25日から11月3日(木・祝)の10日間にわたり、六本木ヒルズをメイン会場に、EXシアター六本木、東京国立近代美術館フィルムセンター、歌舞伎座、東京国際フォーラムで開催中。【取材・文/山崎伸子】

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