坂口健太郎の「かわいい」と思う女性とは?恋に関する“鈍感力“も告白
女優・杏が、痛快なクラシック・エンタテインメント『オケ老人!』(11月11日公開)で、映画初主演を果たした。そして劇中で、杏演じる千鶴が恋心を寄せるお相手を演じているのが、注目俳優の坂口健太郎だ。坂口にインタビューし、杏との共演の感想。「かわいい」と思う女性のタイプまで明かしてもらった。
本作は、お年寄りばかりのアマチュア・オーケストラに入団してしまった千鶴が、自由奔放な老人たちとともに音楽の本当の楽しさを知り、成長していく物語。坂口が演じるのは、千鶴の同僚で後輩の英語教師・坂下くん役。柔らかな笑顔を見せる坂下くんは、癒しのオーラ抜群!千鶴でなくとも、恋に落ちてしまいそうな男性だ。
料理上手、お菓子作り大好きという“料理男子”な一面も持つ坂下くんだが、坂口は「僕は家事も得意じゃないし、お菓子も作れないんです」と苦笑い。「僕は、『人との距離のとり方が上手』と言われることが多くて、そういうところは坂下くんと似ているかもしれないです。坂下くんは、ふわっとしていて掴みどころがないところがあって。千鶴との距離も、“近すぎず、でも、寄り添っている”という人だと思います。演じる上では、その距離感を大事にしていました」。
そう語るように、千鶴と坂下くんの間には絶妙な距離感が垣間見える。観客が見ていても、明らかに千鶴は坂下くんが大好き。しかし、坂下くんはその思いに気づかない、かわいくもちょっと憎い男なのだ。坂口自身は「僕は好きですね」と千鶴のような女性を「好き」だと明かす。
そこで気になるのは、坂口の「好き」という女性のタイプだが、千鶴のどんな面に魅力を感じたのだろうか。「千鶴って、坂下くんへの思いを隠そうと思っていても、まったく隠せていないじゃないですか。千鶴の思いに気づかない坂下くんもどうかなと思いますが(笑)。千鶴はしたたかに動く人ではないし、『坂下くんにも、もしかしたらその気があるのかも』と盛り上がっちゃっているのが、外に漏れてしまっていますよね。そういう真っ直ぐさみたいなものはすごく好きですね。かわいいなと思いました」と真っ直ぐで、嘘のない女性に好感を持つとのこと。
また、「千鶴の恋心に気づかない鈍感な坂下くんと自身では重なる点はある?」と聞いてみると、「僕は気づく方だと思っています」と力強く言いながらも、「でも周りには、鈍感と言われるんです。プロデューサーの方にも『坂下くんと坂口くんって、すごく似ているよね』と言われて。僕、そんなに鈍感かなぁ」とふわりと微笑む。放つ癒しオーラは、間違いなく坂下くんとピタリと重なっている。
千鶴役の杏との共演も、印象深いものになった様子。今回、杏はバイオリンや指揮にもトライしており、「楽器を使うという、技術的な役作りはすごく大変だったと思う」と心を寄せる。「すごくキツいはずなのに、絶対に『大変だ、キツい』というものは表に出さない。しっかりした、強い女性だなと思いました。千鶴という役を自分のなかで受け止めて、それをしっかりと理解してからお芝居にするという姿が、とても素敵だなと思いました」。
「音楽に取り組む年配の方たちからパワーをもらえる映画。“年相応”という言葉ってないんだなと思ったんです。『50〜60代だからこうでなければならない』ということは何もない」と、「好きなことを楽しむのは、いつからでも遅くない」とのメッセージを贈る映画をアピール。「坂下くんの天然さも楽しんでもらえれば」と役柄への愛情たっぷりに話していた。【取材・文/成田おり枝】