松たか子や広末が魅せる“アンティーク着物”の美しさ

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松たか子や広末が魅せる“アンティーク着物”の美しさ

第33回モントリオール世界映画祭で最優秀監督賞を受賞した、話題の新作『ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ』(10月10日公開)。根岸吉太郎監督や主演の浅野忠信も勿論だが、なかでもとりわけ、放蕩者の夫を愛する妻・佐知に扮した松たか子の好演とその美しい着物姿が注目を集めている。

松たか子だから綺麗なのはあたりまえ…かもしれないが、彼女が体現する昭和初期の女性の“しなやか”な美しさというものは、着物姿の佇まいや所作からも生まれてくるものではないだろうか。劇中では借金を背負い苦しい生活を送っている役柄だけに、衣裳は決して派手ではない、ごく庶民的で質素な着物。それでありながら美しく凛々しい姿なのだ。

そんな劇中のような着物をファッションとして楽しむことができるのが、いま注目されている“アンティーク着物”だ。アンティーク着物とは、主に明治〜昭和初期にかけてつくられたもので、その頃に日常の普段着として使用されていた着物のこと。普段着だから安価で、しかも着易いつくりになっているので気軽に楽しむことができるのだ。近年のレトロブームとあいまって“古くて新しい”現代にはない魅力にハマる若い女の子も増えている。

ちなみに今作で衣裳デザインを担当しているのは、あの黒澤明監督の長女である黒澤和子。黒澤監督の遺作『まあだだよ』(93)や北野武監督の『座頭市』(03)をはじめ数多くの作品を手がけた彼女が生み出した、“映える”コーディネイトは参考になるはず。ぜひこれを機会にアンティーク着物の魅力を味わってみてはいかが?【トライワークス】

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