塚本晋也監督『TETSUO』がタランティーノに並ぶ名誉賞を受賞!

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塚本晋也監督『TETSUO』がタランティーノに並ぶ名誉賞を受賞!

今年のベネチア国際映画祭にも出品され話題を集めた塚本晋也監督の『TETSUO THE BULLET MAN』(2010年公開予定)が、スペインで開催された第42回シッチェス国際映画祭で公式上映され、名誉賞(Time Machine Honorary Award)を受賞した。

この名誉賞は、ファンタスティック映画のジャンルにおいて最も先鋭的な監督に敬意を捧げることを目的とした賞。これまで、サム・ライミ、クエンティン・タランティーノ、デヴィッド・クローネンバーグ、ギジェルモ・デル・トロといった監督たちが受賞しており、塚本監督はこれらの世界的な監督に並ぶ栄誉に輝いた。

映画祭側は塚本作品を、「慣習に囚われずに超越的、革新的、カッティングエッジ、そしてファンタスティックな映画のジャンルに素晴らしく深い貢献を果たしている」と評価した。

映画祭のメイン会場に監督本人が登壇すると、スペイン中から集まった熱狂的なファンから、日本語で「ツカモトー!」と歓声が飛び、大喝采に。

塚本監督は、「シッチェス国際映画祭では監督作品を何度も上映していただき、自分も呼んでいただいたのは3回目。最初は92年の『鉄男2』。その時は賞が欲しいというよりも、フリッツ・ラング監督の『メトロポリス』(26)に出てくるロボットの形をしたトロフィーが欲しかった。結果的に賞をいただけたのだが、なぜかその時トロフィーはもらえませんでした」と当時を振り返る。

続けて、「それから10年後、『六月の蛇』(02)で呼んでいただいた時も賞をいただいたので、前回トロフィーをもらえなかったというエピソードを披露したら、なぜか2つのトロフィーをもらうことができました(笑)。この映画祭は、音楽の石川忠さんや、『六月の蛇』の主演女優・黒沢あすかさんも賞をもらった縁が深い映画祭。今回、自分もそうそうたる名前の監督たちと同じ賞をいただくことができて、本当に光栄です」とコメントした。

日本のみならず世界中でカルトな人気を誇る『鉄男』(89)から20年後、ハリウッドの企画で進行した本作は、本映画祭に続き、第14回釜山国際映画祭にも出品が決定している。日本での凱旋上映を心待ちにしたい。【Movie Walker】

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