あり?なし? 加山雄三の実写版「ブラック・ジャック」

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あり?なし? 加山雄三の実写版「ブラック・ジャック」

現在の漫画のさまざまな技術を確立し、日本どころか、世界の漫画界に大きな足跡を残した“漫画の神様”手塚治虫。彼はまた、優れたアニメ制作者でもあったため、存命中には自身の漫画を自らアニメ化することも多く、アニメ作品にありがちな「ハズレ」がほとんどない。だが、実写化作品となると話が違うようだ。

このたび、DVDボックスで登場する実写版『ブラック・ジャック』は1981年にテレビ朝日系で放送されたドラマ。“若大将”のイメージが強い加山雄三が、影のあるブラック・ジャックを演じている。原作のクールなイメージとは異なり、いかにもコスプレ的な不自然さが目立ち、ちょっと微妙すぎて逆に笑えるかもしれない。

主人公の謎の天才外科医、ブラック・ジャックの設定も漫画からは微妙にアレンジされている。昼間は銀座で画廊を経営する青年実業家、坂東次郎という表の顔を持ち、昼と夜、2つの顔を持つキャラクターとなっているのだ。

ジェームス三木の脚本のタッチは重く、演出も全体的におどろおどろしいテイスト。加山雄三も終始重々しい演技をしており、漫画版でブラック・ジャックとピノコが繰り広げるコメディ的なテイストを期待すると驚かされること必至だ。田中邦衛がナレーションを担当するオープニング、カルト人気を誇る音楽ユニット、ヒカシューによるエンディング音楽、コシノジュンコによる衣装など見どころ盛りだくさんの本作をぜひチェックして。【トライワークス】

■『加山雄三のブラック・ジャック DVD-BOX 〈3枚組〉』
12月4日発売
価格:12,600円(税込)
発売・販売:松竹(株)映像商品部
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