デイヴィッド・アンガス
Brian
ビートルズのマネージャー、ブライアン・エプスタインとジョン・レノンが過ごしたバルセロナでの数日間を、事実と憶測を交えて描く。監督、脚本、撮影はすべてアメリカ人のクリストファー・ミュンチが行った。撮影助手はファン・カルロス・ヴァルス。ギターソロはカルロス・カルヴォ。ピアノソロはデイヴィッド・ロエーブ。音楽は、ナルヴァエスの古いカタロニア民族音楽やマラゲーニャ・スタイルのフラメンコ舞曲、バッハのゴールドベルグ変奏曲などが使われた。
1963年、春。ビートルズのメンバー、ジョン・レノン(イアン・ハート)とそのマネージャー、ブライアン・エプスタイン(デイヴィッド・アンガス)は、スペインのバルセロナへ向かう飛行機の上にいた。ジョンは、スチュワーデスに滞在先の電話番号を教えていたが、ブライアンがそれをたしなめた。ホテルで食事を採っているとき、ジョンはブライアンのホモセクシャリティを批判し、彼のジョンへの思いを拒絶した翌日、二人は、ナイトクラブでスペインのビジネスマンと酒を飲んだ。男が去ったあと、ブライアンは、男と自分に対して気を回すような真似をしたとジョンを非難したが、逆にもっと好き放題にすればいいんだと言い返された。ブライアンは一人酔い潰れ、スペイン人のボーイに、ジョンへの思い入れのほどを語った。ジョンは観光地を回っている間もブライアンに皮肉を言い続けた。2人の間に気まづい沈黙が続いていたとき、スチュワーデスのマリアンヌ(ステファニー・パック)が訪ねてきた。ブライアンはこれで終わりだと言って、部屋を出て行く。マリアンヌが帰った後、ブライアンは、以前スペインを訪れたときのことを話し出した。同姓愛問題で裁判沙汰になったとき神経症に陥り、スペインの地を踏んだこと、その直後にジョンに会ったこと…。10年後、またスペインで会ってくれとブライアンはジョンに頼む。ジョンの寝顔を見つめる彼には、ビートルズに熱狂する人々の歓声が聞こえていた。そしてリヴァプールの自分のレコード店の屋上でジョンと逢ったときのことに思いを馳せるブライアンの姿があった。
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