ローラ・ラ・プラント
Laura_Hunt
「娘一人に婿百人」「最後の警告」のローラ・ラ・プラント嬢が主演した映画。原作はアデラ・ロジャース・セント・ジョン女史がコスモポリタン誌上に発表した小説で、それをポール・ショーフィールド氏が潤色、あわせて撮影台本を執筆し、「娘一人に婿百人」「法螺吹き靴屋大当たり」と同じくウェズリー・ラッグルズ氏が監督したものである。「他言は御無用」のハントリー・ゴードン氏、「最後の警告」のジョン・ポールス氏、「港々の女難想」のジェーン・ウィントン嬢、等が助演する。キャメラは「都会の哀愁」「笑う男」のギルバート・ウォーレントン氏。
サンタ・バーバラ社交界の人気者、ポロ競技の名手バーク・インズは速記者のローラ・ハントと結婚した。そして楽しい3年の月日が過ぎ2人の間にはバーク第2世が愛らしく生い育っている頃、ローラとかつて恋仲であったモーリス・グリーアはヴェラという女と結婚していたが、この家庭は性格の相違から風波が絶えないのであった。モーリスは未だローラに対する恋を消し難く、インズ夫妻をヨットに遊びに招いた。その時、バークの都合が悪く、ローラ1人がそれに出席し帰りがやや遅れたことから、世間はモーリスとローラに関しあらぬ蔭口をきいた。バークはそれを絶つためローラに今後モーリスとの面会を禁じた。が、そうしてバークが旅行に出た留守、妻のヴェラと口論した鬱を散じに海辺に出たモーリスは、これも噂に悩んで海岸をそぞろ歩きしているローラに行きあったモーリスはローラに愛を求め彼女に接吻した。が、その時にローラは初めて己れがモーリスに対し何等の執着を今は持っていないことを覚ってモーリスを去って家へ帰った。そうしてモーリスが家を明けていた留守に、ヴェラはパンチョウという情夫に殺されていた。嫌疑はモーリスにかかった。モーリスはローラと一緒にいた事実さえ挙げれば立派なアリバイとなるのだが、ローラの名誉を思ってその事実を語らなかった。そして彼は終身懲役の刑を受ける。モーリスの心情に動かされたローラは己が不名誉を覚悟して一切を公表しモーリスを救った。が、その結果として世間の噂は果たしてローラにつれなかった。次のポロの競技会の日に、ローラは勇気を奮って世間の噂などは顧みずに、夫の競技振りを観に出席した。そして彼は以前よりも一層妻を愛すようになった。世間の噂がどうあろうと身の潔白とそれを嵩然とかざす勇気と、それが人には大切なのである。
Laura_Hunt
Burke_Innes
Maurice_Greer
Vera
Janet_Grant
Mrs._Grant
Pancho
監督
脚本
原作
撮影
編集
プロデューサー
題字
[c]キネマ旬報社