アルフレード・ランダ
Paco el Bajo
大土地所有制を背景に社会の底辺に生きる人々を描く。製作はフリアン・マテオフ、監督はマリオ・カムス。ミゲル・デリーベスの原作を基にアントニオ・ラレータ、マヌエル・マトヒと監督のカムスが脚色。撮影はハンス・ブルマン、音楽はアントン・ガルシア・アブリル、編集はホセ・マリア・ゼウルンが担当。出演はアルフレード・ランダ、フランシスコ・ラバルなど。
1960年代のスペイン、南部エストレマドゥーラ地方。兵役を終えてキルセ(ファン・サンチェス)が戻って来た。サフラの町に着くとすぐ、彼は妹のニエベス(ベレン・バリェステロス)に会い、その足で両親の住む荘園に向かった。キルセの一家は、大地主ドン・ペドロ(アグスティン・ゴンザレス)の荘園で働いていた。母レグラ(テレール・パベス)の兄で近くの荘園で働いていたアザリアス(フランシスコ・ラバル)が、もう年だという理由でひまを出されてしまうが、実はかなりボケていた。レグラにひきとられるが、突飛な行動ばかりとる彼に周りは手をやいた。そんなアザリアスの唯一の楽しみはキルセが見つけてくれたトンビのヒナを育てることだ。トンビもアザリアスになつき、決して逃げようとはしなかった。父パコ(アルフレード・ランダ)とレグラは、子供たちを学校にやることを夢見ていた。が、主人の命令でニエベスを女中として働かせていた。ドン・ペドロの家には、しょっちゅう来客があった。最も頻繁に顔を出すのは公爵家のイバン(ファン・ディエゴ)だった。彼は鳥の習性に詳しいパコを助手につけ、狩猟大会ではいつも優勝していた。大会のせまったある日、イバンの供をして出かけたパコが木から落ち骨を折ってしまう。どうしても大会で優勝したいイバンは、負傷したパコを無理にひっぱり出し、そのために再びころんでしまったパコは、片足が不自由な身になってしまう。ある日アザリアスを助手がわりに狩猟に出かけたイバンは、一羽も獲物のないのにイライラし、アザリアスのあとをつけてきたトンビを撃ち殺してしまう。トンビの死骸を抱き悲しむアザリアス。それから間もなく、囮をあやつるために木に登ったアザリアスは、ロープをイバンの首にひっかけると吊るし首にして、トンビの仇討ちをはたした。機械工の仕事を得たキルセは、両親に別れを告げ、マドリッドに向かう。途中、町の精神病院にアザリアスを見舞うが、彼はもうキルセを見わけることもできなくなっていた。
Paco el Bajo
Azarias
Regula
Niaves
Quirce
La Nina Chica
Dona Pura
Don Pedro el Perito
Senorito Ivan
Senora Marquesa
Miriam
Senorito de la Jara
Don Manuel, el doctor
監督、脚色
原作
製作
撮影
音楽
美術
編集
脚色
脚色
字幕
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