サンドリーヌ・ボネール
シュザンヌ
愛を求め、愛に傷つきながらも成長してゆく少女の姿を描く。製作はミシュリーヌ・ピアラ、監督は “Loulou”(80年)のモーリス・ピアラで、日本ではこの作品が初登場。脚本はアルレット・ラングマンとピアラ、撮影はジャック・ロワズルー、音楽はヘンリー・パーセルが担当。出演はサンドリーヌ・ボネール他。
南仏イエールで夏を過ごしているシュザンヌ(サンドリーヌ・ボネール)は16歳。仲間達と林間学校に来ていた。そこへ、兄ロベール(ドミニク・ベネアール)が船遊びに来る。若さあふれる妹を友だちに自慢するロベール。夜、ボーイフレンドのリュック(シール・ボワタール)を訪ねた彼女は、リュックに対する気持ちが薄らいでいることを感じた。同じ夜、リュックと別れた彼女は、港でアメリカ人の青年と会い、彼と一夜を過ごした。彼女にとって、あっという間に済んだ初体験だった。夏が過ぎ、新学期が始まった。父ロジェ(モーリス・ピアラ)は毛皮加工の職人でロベールはその手伝いをしている。新しい恋人と夜を過ごして真夜中に帰ったシュザンヌをロジェがしかった。しかし、二人は久しぶりに素直に父と娘の会話を交わした。ある日、家に帰ると父が家出をしていた。母のベティ(エヴリーヌ・ケール)はシュザンヌにつらく当たる。息苦しい家の空気に耐えかねて、彼女は寮に戻った。やがて彼女はジャン・ピエール(シリル・コラール)と恋人同志になり、婚約する。半年が過ぎ、ロベールが友人で評論家のジャック(ジャック・フィエスキ)の妹マリー・フランス(ヴァレリー・シェランベルジェ)と結婚した。ロベールの書いた戯曲も成功し、それを祝うパーティが開かれた。しかし、そこへ蒸発していた父がひょっこり帰ってきた。一瞬のうちにその場はしらけ、母と父の激しい口争いがはじまった。ジャン・ピエールといっしょのシュザンヌは、平穏無事なそれまでの生活に疑問をもつ。彼女は、今までの生活をすべて捨て兄の友人ミシェル(クリストフ・オダン)と共に旅立つ決心をする。空港まで送ってきた父に微笑をなげかけるシュザンヌ。彼女は、最愛の父のやさしい笑顔をそこに見るのだった。
シュザンヌ
ロベール
父
母
アンヌ
ジャン=ピエール
監督、脚本
脚本、美術
製作
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
衣装デザイン
字幕
[c]キネマ旬報社