リチャード・ファーンズワース
Bill Miner
“手をあげろ”というセリフを初めて用いた西部史上名高い強盗ビル・マイナーの晩年を描く。製作はピーター・オブライアン、監督はドキュメンタリー出身でこれが劇場用長篇映画デビュー作のフィリップ・ボーゾス、脚本はジョン・ハンター、撮影はフランク・タイディ、音楽はマイケル・コンウェイ・ベイカー、編集はフランク・アーヴィンが担当。出演はリチャード・ファーンズワースほか。
紳士強盗として名高いビル・マイナー(リチャード・ファーンズワース)が33年の服役を終えてサン・クェンティン刑務所を出たのは1901年のことだった。60歳で20世紀に放り出されたマイナーは、とりあえず妹ジェニー(サマンサ・ランゲヴィン)の住むワシントン州に行き、義弟の力添えで牡蛎拾いの仕事につく。だが自由と誇りを重んじるマイナーにとって長続きする仕事ではなかった。そして最大の悲劇は、マイナーが最も得意とする駅馬車強盗の駅馬車が姿を消し、汽車がそれにとって変わったことだった。妹のもとを離れたマイナーはたまたま映画館で見た「大列車強盗」に触発されて、列車を襲うが、うまくいかなかった。その結果、ピンカートン探偵社のシーヴィー(ゲイリー・ライネック)に追われるハメに陥り、カナダのブリティッシュ・コロンビアに逃れた。ひとまず腰を落ちつけた工場で、マイナーがガッツに溢れたショーティ・ダン(ウェイン・ロブソン)と知り合い、コンビを組むことにした。1904年9月、カナディアン・パシフィック鉄道を襲い7000ドルをせしめた。これはカナダ史上初の列車強盗として記録されることになる。シーヴィーと北西騎馬警官隊の追求を逃れるために、ふたりはマイナーの旧友ジャック・バッド(ケン・ポーグ)が牛耳るカンルーブルの町に身をひそめる。そこでマイナーは女写真家ケート・フリン(ジャッキー・バローズ)を知り、ひさしぶりに男と女の情に身をゆだねる。2人の関係は町の人たちにも知られるようになり、祝福された。だが、つかの間の楽園も永続きしなかった。追っ手が近づいてきたのだ。2人は鉱山で知り合ったルイス(デイヴィット・ピーターソン)と共に町から姿を消した。そして3度目の列車強盗はみじめな失敗に終り、獄につながれることになる。だが脱獄に成功するマイナー。何ヵ月後かのヨーロッパのとある国で、幸福そうに暮らすマイナーとケートの姿が見られた。
Bill Miner
Kate
Detective Seavey
Shorty
Jack
Louis