ジェーソン・ミラー
Ungria
独裁政権下の某国の刑務所から脱獄した政治犯の逃避行と、彼を執拗に追う刑務所の追跡犬の姿をスリリングに描くアクション映画。製作はエンリケ・グティエレス、監督は「サマータイムキラー」のアントニオ・イサシ、原作はアルベルト・ヴァスケス・フィゲロアの「自由への逃亡」(早川文庫NV刊)、脚色はファン・アントニオ・ポルトとアントニオ・イサシそしてアルベルト・ヴァスケス・フィゲロア、撮影はファン・ジェルピ、音楽はアントン・ガルシア・アブリルが各々担当。出演はジェーソン・ミラー、レア・マッサリ、アリサ・パレデス、アルド・サンブレル。
現代、某国―独裁者アレバロに反抗して、荒野の真唯中に位置するサン・ジュスト刑務所に政治犯として捕えられていた数学者アリ(ジェーソン・ミラー)が脱獄した。その前夜、彼は一緒に投獄され、拷問中に自ら命を絶ったオレステ教授から、クーデターを準備している反政府グループの重要メンバーの名を数式にかえた暗号で聞いていたのだ。早速、冷酷無情な刑務所のザンチョと、検挙率ナンバー1の優秀で忠実なシェパード犬が追跡を開始した。灼熱の太陽の下、暗号を復唱しつつ、岩山を、大河を、そして沼地を逃げるアリ。間もなく、疲れで油断していた彼は、ザンチョたちに発見され捕えられてしまうが、隙をついたアリは銃を奪い、ザンチョを撃殺。血みどろのザンチョは、犬に「あ・い・つを殺せ」と命じ、絶命した。そしてその時から狩人としての犬の凄絶な追跡が始まる。獲物はアリだ。裸になりながらも逃げるアリを牙をむいておそいかかる犬。その執拗な追跡をかわし、やがてアリは反政府グループとの接触に成功し、首都に向かった。昔のアリの女、ミュリエル(レア・マッサリ)は、政府の要人にかこわれていた。アリがノスタルジーにひたっていた間にも大統領暗殺計画は着々と進行し、実行に移される。そして国外逃亡を図るアリの前に、あの追跡犬の牙がむかっていく―。
監督、脚色
原作、脚色
製作
撮影
音楽
脚色
字幕監修
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