ジュリー・クリスティ
ローラ
自分の葬送を目撃した男の異様な体験を描くオカルト映画。製作はピーター・カッツ。エグゼキュティヴ・プロデューサーはアンソニー・B・アンガー。監督は「ジェラシー(1979)」のニコラス・ローグ。ダフネ・デュ・モーリアの『真夜中すぎでなく』(三笠書房)をアラン・スコットとクリス・ブライアントが脚色、アンソニー・リッチモンドが撮影、ピノ・ドナジオが音楽を担当している。出演はジュリー・クリスティ、ドナルド・サザーランド、ヒラリー・メイソン、クレリア・マタニア、マッシモ・セラートなど。イタリアでの題は“A Veneziaun dicembre rosso shocking”。
考古学者のジョン(ドナルド・サザーランド)と妻のローラ(ジュリー・クリスティ)は、二人の子供をつれて休日を別荘で過ごしていた。彼の仕事は、沈下の一途をたどるヴェニスの教会と歴史的な価値のある像を移転させることだった。その教会を撮ったスライドに、あやまって酒をこぼしてしまった。スライドをふいたところ、教会の椅子にすわっていた人物の赤いプラスチックのレインコートから血のようなものが流れ出した。その時、ジョンは何かを感じて外へ飛び出した。息子のジョニー(N・スレイター)が叫んでいる。池の中に娘クリスティン(S・ウィリアムス)が沈みかけていた。彼が池に飛び込み、抱きあげた時には、すでにクリスティンは死亡していた。号泣するジョン。それから数ヵ月後、ジョンはヴェニスの仕事場に妻を同伴した。二人がレストランで食事をしていると、盲目の婦人が自分の方を見ている気がした。突風のためにゴミが目に入った女性を助けるローラ。彼女は盲目の女性ヘザー(ヒラリー・メイソン)の姉で、ウェンディ(クレリア・マタニア)と名乗った。霊媒だというヘザーは、「あなたはお嬢さんを亡くしたでしよう。私には赤いレインコートを着てあなた方の間で楽しそうにしているのが見えましたよ」と語る。この言葉に衝撃を受けたローラは、気を失い救急ボートで病院ヘ運ばれる。夫に二人の婦人のことを話すが、彼は本気にしない。ローラは、その後、二人に再会。「クリスティンがヴェニスを去れと言っていた」とヘザーは告げる。次の日、ジョンはバルバリゴ僧正(マッシモ・セラート)と会い、教会のモザイク画の検討をしていると、突然足場がくずれ、急死に一生を得た。その夜、二人はホテルでセックスをする。ローラはウェンディらがとまっている家ヘ行き、再び「ヴェニスを去るように」と言われる。夜、ロンドンの寄宿学校のバベッジ夫妻(D・トリー、A・ライ)から、ジョニーが負傷したという電話が入った。翌朝、ローラはロンドンに向かう。船で仕事場の教会に行こうとしたジョンは、葬式船に黒衣をまとったローラ、ヘザー、ウェンディが乗っているのを目撃。あわてて後を追うが姿を見失う。ヘザーのとまっていた家を尋ねたが、引きはらったあと。ついに警察へ行きロンギ警部(R・スカルパ)に捜査を依頼する。もしかしてと思ってロンドンに電話すると、ちゃんとローラが電話口に出た。警察に行き、つかまっていたヘザーとウェンディに詫び、ホテルにまで連れてゆく。彼がホテルを出ていった頃、ヘザーは「彼を行かせては駄目!」とわめくが、すでに彼の姿はなく、ロンドンから戻ったローラが夫の後を追う。ジョンは運河のそばを歩いているうちに赤いレインコートをきた子供のような姿を発見。それは教会のスライドに写っていた姿に似ていた。どんどん迷路のような街を走ってゆく赤いレインコート。廃墟に追いつめるジョン。それは子供ではなく小人(A・ポエリオ)だった。小人はジョンの首をナイフで切り裂く。翌日、ヴェニスの川を葬式船が流れて行く。船上には黒衣をまとつたローラ、ウェンディ、ヘザーが乗つていた。
ローラ
ジョン
Heather
Wendy
Bishop Barbarrigo
Inspector Longhi
Workman
Hotel Manager
Anthony Babbage
Mandy Babbage
Johnny Baxter
Chiristine Baxter
Detective Sabbione
Dwarf
監督
原作
製作
製作総指揮
撮影
音楽
美術
編集
特殊メイク
脚色
脚色
字幕
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