ボリス・プロートニコフ
Beloretsky
ベロルシアの北西地方を舞台に、同地の農民王スタフにまつわる伝承をモチーフにしたサスペンス作品。監督は77年全ソ映画祭児童部門で大賞を得た「ソネットの花冠」(日本未公開)のワレーリー・ルビンチク。脚本はルビンチクとウラジミール・コロトケヴィチが執筆した。撮影はタチアーナ・ロギーノワ、音楽はエヴゲニー・グレボフが担当。出演はボリス・プロートニコフ、エレン・ディミートロワ、アルベルト・フィローゾフなど。第4回モントリオール映画祭審査員賞、第1回ミスト・フェスト第一賞を受賞している。英語題は“The Savage Hunt of King Stakh”
1899年も終りに近い頃。ベロルシアのポーレシエ村に、ペテルスブルグの大学生アンドレイ・ベロレツキー(ボリス・プロートニコフ)がやってくる。彼は民俗学の研究をしており、民話を取材するため、ポーレシエを訪れたのだ。彼が雨やどりをした古い館には、美しい女性ナジェージタ(エレン・ディミートロワ)が住んでいた。17世紀始めのポレーシエには、スタフ王と呼ばれる人物がいたという。彼は、農奴制の改革を訴えて決起した農民たちの英雄だった。しかし、彼に反目する金持の貴族ロマン・ヤノフスキーの手により、スタフは狩猟中に殺されてしまう。いまわの際に、スタフはヤノフスキー家の一族を呪い殺すことを誓ったという。その最初の儀牲者となったのが、ロマン・ヤノフスキーであった。ナジェージタは、ヤノフスキーの最後の血縁者なのだ。アンドレイはこの家に宿泊し、不思議なことを目撃し、自ら体験する。ナジェージダが全裸で羽毛につつまれて召使いの老婆が呪文をとなえていたり、執事があやしげな行動をとったりする。さらに近くに住むクリシ未亡人(V・シェンドリコワ)の理解に苦しむ行動がある。ナジェージタの誕生パーティが開かれ、彼女の伯父ドゥボトフク(R・フィリッポフ)が、高価な贈り物をする。執事が殺され、彼の弟の小人の存在が明らかになる。この頃、村ではスタフ王の亡霊が出没し、人々を恐怖の底に陥れていた。アンドレイは村人たちを励まして、スタフ王と騎士たちに挑み、その正体を明らかにする。それはドゥボトフクであった。ドゥボトフクをやっつけたのに、アンドレイは煽動者として逮捕されて護送されて行く。1900年の元旦のことだった。
Beloretsky
Nadezhda Yanovskaya
Gatsevich
Dubotovk
Vorona
Kulsh's widow
監督、脚本
脚本
撮影
音楽
美術
字幕
字幕監修
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