テレパシーをめぐってその閉ざされた内向性が及ぼす不条理の世界を描く実験映画で、台詞はなく全編ナレーションで説明される。製作・監督・脚本・撮影・編集は「クライム・オブ・ザ・フューチャー 未来犯罪の確立」のデイヴィッド・クロネンバーグで、本作品が長編第一作となる。出演はロナルド・モロジックほか。
ストーリー
時は近未来、テレパシーの実験に取り組んでいる冷たく物寂しい研究所で、儀式めいた実験が行われていたある日、被験者の一人が精神に異常をきたし、自分の頭蓋骨に一インチの穴をあけ死んでしまうという事件が起きた。やがて科学者たちの、いかめしい外見とは裏腹に実際の無能さが晒され、テレパシーの実験を管理しているつもりの彼らが、それを理解することも影響を与えることもできない存在であることが明らかになってゆくのだった……。
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
[c]キネマ旬報社