マイケル・ブランドン
Robert Tobiass
父親から受けた幼い頃のショッキングな体験のために精神に異常をきたした若い女の復讐の物語。製作はサルヴァトーレ・アルジェント、監督・脚本はダリオ・アルジェント、撮影はフランコ・ディ・ジャコモ、音楽はエンニオ・モリコーネが各々担当。出演はミムジー・ファーマー、マイケル・ブランドン、ジャン・ピエール・マリエル、フラシーヌ・ラセット、バッド・スペンサーなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。テクニカラー、テクニスコープ。2024年11月8日より「ダリオ・アルジェント 動物3部作」にて上映。
スタジオに鳴り響く強烈なリズムが鳴りやんだ。若くて美貌のドラマー、ロベルト(M・ブランドン)が共演のヒット・ミュージカル・グループとのリハーサルを終えたところだ。その帰り道、彼は執拗につきまとう謎の男をあやまって刺し殺してしまう。この日から彼の平穏な日々が一変し、証拠写真や脅迫電話がまい込み、恐怖におびえる日が続くのだった。妻のニーナ(M・ファーマー)は夫の告白を聞いてなぐさめた。数日後、メイドのアミリアが意外な真相を知り、逆に犯人を脅迫するが殺されてしまう。やがて思いもよらぬ事件が起こった。それは電話の脅迫者がなんとロベルトに殺された筈のあの謎の男だったのだ。精巧にできたトリック・ナイフで口ベルトを殺人者に仕立、恐怖のドン底へおとし入れたのだ。アミリア殺害を知ったこの謎の男は自分も踊らされていることを知りこの芝居からおりようとしたが時すでにおそく、殺されてしまう。一方ロベルトは私立探偵を依頼する。そして、探偵は犯人が精神病院で療養していた、という裏づけから意外な事実を掴むが彼も狂暴な犯人の前に命を絶たれてしまう。ニーナはこの事件にたえられず家をでてしまいロベルトは、ただ一人、恐怖におびえながも犯人と戦うことを決意する。やがてニーナのいとこダリア(F・ラセット)も、そんな彼を心配してやってくるが、無残にも犯人のえじきとなってしまう。彼女の網膜から、レーザー光線で最後の残像を検出するが、そこには不可解にも4匹の蝿がゆれ動いているだけだった。やがて今度は自分の番だと知ったロベルトは、暗闇の一室でピストルと電源のスイッチを握りしめた。やがて部屋に入ってきたのは意外にも妻のニーナだった。危険を感じたロベルトが、ニーナの腕をとったとき彼女のペンダントの中に蝿が入っているのに気づいた。これで総てが判った。全部の殺人事件の犯人はニーナだったのだ。彼女は幼い頃、異常な程、男の赤ん坊を望んでいた父親に虐待されたため、復讐を誓ったがその父は死に、かわりに父と容貌がよく似ているロベルトを復讐の対象にしたのだった。
Robert Tobiass
Nina Tobias
Arrosio
Dalia
Goderey
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