マリナ・ヴラディ
Helene Chalmers
「女は一回勝負する」のジェームズ・ハドリー・チェイスの原作を「野獣は放たれた」のモーリス・ラブロ監督が映画化したサスペンス・ドラマ。ラブロとともにロドルフ・モーリス・アルロー、ルイ・マルタン、クロード・ドザイが共同で脚色。撮影はジャック・ロバンが、音楽はマルグリート・モノ、・ジョルジュ・アローの二人が担当。出演は「札束がすべて」のロベール・オッセン、「罪と罰(1956)」のマリナ・ヴラディ、「殺られる」のフィリップ・クレー、シーラ・ガベルら。製作はジョルジュ・ルグラン。
ユニバーサル・プレスのイタリア支局長ドーソン(ロベール・オッセン)は、アメリカ本社の社長令嬢エレーヌ(マリナ・ヴラディ)をローマに迎えた。ところが冷たい彼女はとりつくしまもない。女秘書ジナを相手に、彼はうっぷんをはらした。映画人パーティーで再びエレーヌに会い、彼女を宿に送ったドーソンは、ロキーというエレーヌをつけまわす男に金をせびられた。が、あくる日ロキーの部屋を訪ねると彼は何者かに殺されていた。友人のトニオニ警部はドーソンを怪しんだ。エレーヌがドーソンをナポリによんだ。新婚のシェラール夫妻の名で二人は同じ宿に泊った。ところが翌朝、エレーヌが波うち際で死体となって発見された。シェラールがドーソンの偽名とは知らぬ警察は、犯人としてシェラールという男をさがしはじめた。ニューヨークからシャルメルス社長と妻のジューンもやってきて、ドーソンに犯人さがしを命じた。やがてドーソンは、エレーヌが誰かにとって不利な映画フィルムを持っており、それを私立探偵サルティに保管させていたのが、事件の原因らしいのを知る。サルティはやがて何者かに殺された。エレーヌはローマに、カルロという冷血なギャングに会うためやってきたのも解った。カルロ一味の魔手がドーソンを追いはじめた。カルロの狙うフィルムは郵便局に預けてあった。それを見たドーソンは、カルロがシャルメルス社長夫人で後妻のジューンと醜関係にあるのを知った。フィルムにはその証拠が撮影されていた。カルロが襲撃してフィルムを奪い去ったが、ドーソンはモーターボートでカルロを追い、すて身の戦法で彼を捕えた。警察も真相を知った。翌日のローマ空港には、手をとりあうドーソンと秘書ジナの姿があった。
Helene Chalmers
Edward Dawson
Carlo
Gina
June
Chalmers
Tonioni
Rocky
監督、脚色
原作
製作
撮影
音楽
音楽
歌
脚色
脚色
脚色
[c]キネマ旬報社