ミーナ
Marcella
イタリアのミュージカル・コメディ。監督はピエロ・ヴィヴァレッリ。原案・脚本担当はピエロ・ヴィヴァレッリ、セルジオ・コルブッチ、ジョヴァンニ・アデッシの三人。撮影をシルヴァーノ・イッポリティが受けもっている。音楽はジュリオ・リバーノ。出演しているのはミーナ、ウンベルト・オルシーニ、ジャンニ・メッチャなど。
巨万の富にものをいわせ、高級住宅建設に没頭しているミラノ市のコッキ氏にとって、レオポルド老人ほど不愉快千万な存在はない。建設予定地のど真中のおんぼろバラックに腰を据えて立ち退きに応じないからだ。コッキ氏の武器は金だが、貧しい老人にはなにものをも恐れぬ勇敢な青年男女が味方している。彼らは毎晩、老人の家に集まる熱狂的なロックやチャチャチャのファンで、ここを溜りにして歌や踊りや演奏に夢中だ。活発だが根は単純な連中で、もとイタリア統一の名将ガリバルディの部下だったレオポルド老人を助けるのは、国民の義務だと信じている。ある日、コッキ氏の一人娘マルチェラ(ミーナ)が、このバラックにやって来た。父親のために話し合いで解決するつもりだったが、若々しいエネルギーの溢れる雰囲気にすっかり魅了されたばかりか、リーダー格のパオロ(ウンベルト・オルシーニ)にしびれてしまった。老人をはじめ青年男女が借金に悩んでいるのを知り、彼女は父親にその借金を払ってやってくれと頼むが、怒り心頭に発したコッキ氏は老人が金を借りている会社の株を買い占め、バラックの強制差し押えという非常手段に訴えようとした。猶予期間は一カ月。マルチェラは一計を案じ、バラックを歌や踊りの娯楽場として一般に公開、入場料の収益で借金を片づけようとした。計画は大当りだが、手ちがいから大騒ぎとなり、みんな逮捕されてしまった。この事件に注目した新聞記者カシミロはマルチェロたちに同情を寄せ、老人の借金を返すためにバラックで大ダンス・パーティを開いて、出演者には錚々たる人気シンガーが名をつらねた。しかし、収益は借金より五〇万リラ足りない。その時、不足額の小切手が出て来た。若者たちの汚れなき熱意に感動したコッキ氏の贈りものなのだ。コッキ氏はマルチェロとパオロの結婚を許し、今後、若者たちを援助しようと考えている。
Marcella
Paolo
Gianni
Jimmy
Tony
Celentano
Peppino
Daralla
Don Leopoldo
Cocchi
監督、脚本、原案
脚本、原案
脚本、原案
撮影
音楽
美術