監督、製作
「ヨーロッパの夜」「世界の夜」などにつづく世界芸能めぐり映画。「世界の夜」のスタッフに加わっていたジャンニ・プロイアが製作・監督を担当し、脚本を書いているのはジャンニ・ポリドリ。撮影をピエール・ルイジ・サンティが受けもっている。音楽はフェデリコ・サヴィナ。映画はラスベガスの「トロピカーナ」における豪華なショウからはじまる。ついで出てくるロスアンゼルスにある「ローリング・トゥエンティーズ」のショウ、ニューオリーンズのストリップの女王、リノ市でのミスター筋肉コンテストなども面白いみものだ。シカゴでの女性ローラー・スケート競走も、いかにもアメリカ的な見世物である。舞台をメキシコ・シティに移してローラー・ベルトラムの歌が入りつづいてサーカスの猿の演芸、ベラ・アルテス舞踊団のダンスがくりひろげられる。鱶のむらがる海に死のダイビングをやってみせるのを芸にしている男の紹介や猛獣の国ケニアの夜景、アカプルコのローズ・ウォンのアクロバットも珍しい見ものとなっている。「奴隷の快楽」とよばれるストリップが、檻の中につながれた女奴隷たちに扮するストリッパーによって演じられる刺激的ショウ、水槽ごしに泳ぐ美女がみられるマイアミのホテルのショウ、サンバに合せてフットボールのエキジビジョンをやるペレのショウも、それぞれ風変りな演芸だ。最後に出てくるのはリオ・デ・ジャネイロのカーニバル。既にいくつかの映画によっても紹介されている自由奔放な謝肉祭のありさまが興味たっぷりにとらえられている。カリオカス(リオの住人たち)や外国人がいりまじって踊り狂うこの一大ショウで映画は幕をとじる。なお映画の製作に従事したスタッフのほとんどは前作「世界の夜」で主要な役割をつとめていた人たちである。テクニカラー・テクニラマ。
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