ベルナール・ゴルスキー
Bernard
ベルナール・ゴルスキーとジャック・エルトーが共同で脚本・監督を担当した、南太平洋を舞台にしたセミ・ドキュメンタリー。撮影はジャック・クルティ、音楽はトリオ・マレバとアンリ・モンパロールが担当した。なお、ベルナール・ゴルスキーが主演している。日本語版ナレーターは大平透。
パリでの生活に飽き、南太平洋の島々に強い憧れを抱いているベルナール(ベルナール・ゴルスキー)は、ついにタヒチにやってきた。しかしパペエテの町は独立祭を迎えて大騒動、タヒチアン・ダンスを除いてはパリと何ら変るところはない。失望した彼は、ニュー・カレドニアのヌメアに向かったがパペエテ以上に「都会」であった。ベルナールはヨーロッパ文明の滲透していない島を求めて旅を続けた。そして、ある日、彼は名もない小さな島に着いた。白い砂浜は南の太陽に光ってまぶしく、椰子は心地よい風にそよいでいた。彼は島で酋長の息子イビキと、島いちばんの娘クラリッサと仲良くなった。イビキ少年と海に乗り出し、クラリッサの温かい心は、彼にいこいと、やすらぎを与えた。遠い珊瑚礁の彼方、彼はついにユートピアを見出したのである。そして彼は現代のゴーガンになろうと決心した。
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