ウタ・レフカ
Uta
エルンスト・ホフバウェルが製作・脚本・監督した犯罪実話の映画化。撮影はアンドレアス・デメル、ギュンター・クヌート音楽はフランク・ファルドルが担当した。出演はクラウス・ティニー、ティリ・ラウエンシュタインほか。
新聞広告で若く美しい女性を集め、麻薬パーティーで陶酔させて南米の赤線地帯へ売りとばしている悪質なギャング一味。ハラルド(C・ティニー)はこの大規模な国際人身密輸団のボスだった。ハラルド一味の仕事を、他のギャング団が、だまって見ているはずはない。ある日、彼は他のギャング団に追われて、仲間の伯爵夫人のところへ逃げ込んだ。彼女はベルリンの中心街に高級下着店を経営しているが副業として、顧客のヌードを隠し撮りしては雑誌に売っているような女性である。ところでハラルドの、さしせまった仕事はブロンド娘を十五人、南米に送ることだった。しかし、どうしても人数が足りなかった。そこで、彼の情婦ユッタの親友の一人、アストリッドに目をつけた。麻薬パーティーで陶酔させるまでは成功したが、翌朝、彼女は逃げだしてしまった。彼女の脱走さわぎから国際警察が動き出し一味は全員逮捕された。
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