ソルベーグ・アンデルソン
Eva
十五歳の少女の遍歴を描いたスウェーデン製セックス映画。監督はトーニー・ウィックマン、撮影はマックス・ウィレン、音楽はマッツ・オルソンの担当。出演者は、新星ソルベーグ・アンデルソン、「恍惚の泉」のシフ・マットソン、「歓び」のハンス・ヴァルゲレン、「早熟」のトーマス・ウンゲビッター、コニー・リングなど。製作はインゲ・イワルソン。
道わきの草むらの中で一人の少女が男のなぐさみものになっていた。少女の名はエバ(S・アンデルソン)、十五歳の中学生である。彼女は都会で育ったのだが、六つの時にこの小さな町の老夫婦にあずけられたのだ。その日も彼女は学校をさぼって、夜になるとボーイフレンドのケネス(C・リング)の経営するガソリンスタンドへ出かけた。そして、高級車の中でケネスに身をまかせるのだった。エバにしてみれば、こんなことは純粋な気持のあらわれなのだ。男を喜こばせることきり彼女にできることはなかった。だがそんな彼女の行動は町の大人には不良娘としかうつらなかった。ただ一人の親友ベット(I・サンド)も母親に叱られ母親はエバの行状を警察に知らせた。警察に保護されたエバの口から、彼女と関係のあった男たちの名が明るみに出された。その中には、駅員、クリーニング屋、木彫り師などがいた。おまけに、エバが九歳の時初めていたずらされたのは、こともあろうに牧師のボリンダーによってだったのだ。それから、彼女はこんな風になってしまった。やがて新聞ダネになると、エバの一件は町中に知れわたった。ただ一人同情したのは新聞記者のレナート(H・ウォグレン)である。警察は八人の男を告訴したが、エバにとっては不利な証言をした。裁判で傍聴していたレナートは、大人たちの罪を証言した。やがて、エバは放免となり町を去ることになった。彼女の傍には、婦人保護司がつきそっていた。
[c]キネマ旬報社