エルンスト・ドイッチ
The Cashier
背景、扮装を始め演出に至るまで多大な表現派様式を取り入れた物で、ゲオルグ・カイザー氏の舞台劇をロベルト・ヘッパッハー氏が脚色し、カールハインツ・マルティンが監督した映画である。主役はエルンスト・ドイッチ氏、その他「鼠」「ゲニーネ」出演のハンス・ハインツ・フォン・トワルドウスキー氏や「アルゴール」等出演のエルナ・モレナ嬢が共演している。無声。
ある銀行へ一日美しい夫人が為替を取りに来た。銀行の現金係はその美貌に迷い銀行の金を盗み出し、暖かい家庭をまで捨ててその夫人と暮そうとした。しかし道徳堅固なその夫人は断然これを却けた。失望した彼は、今更犯した罪を後悔したが如何とも仕方なく、盗んだ金をあらゆる事に使い果たし、遂に救世軍に救われた。しかし身に犯した罪の苛責に堪えず自殺したのであった。
The Cashier
The Lady
The Young Gent.
The Bank Manager
The Fat Man
The Manager of Curious Shop
Grandmother
The Wife
The Daughter
The Mask
[c]キネマ旬報社