マリー・ドロ
Marcellina
かって「外交」「皮の鞭」等アメリカ映画にスターたりしマリー・ドロ嬢が「情熱の薔薇」等の監督者ハーバート・ブレノン氏と共にイタリアに赴き同氏の脚本・監督で製作した映画である。既に同嬢のイタリア映画「秘密の王女」が紹介されている。(無声、四篇)
マルセリナとミミーとは孤児の姉妹であったが幼い時悪人スタッセンに誘拐されて賊の手に使われる事となった。妹マルセリナは奇縁を以て富豪アリゴニ家に救い取られ幸福な生活に入る。ミミーは依然気に染まぬ悪事をすべく余儀なくされて居た。十五年の月日が流れた。スタッセンは或る時アリゴニ家を脅かして金を得んとし謀らず孤児姉妹は十五年振りに再会した。ミミーや妹及び妹の婚約の夫サンドニ・アルゴニ父子を危急から救わんとして、はかなくもスタッセンの凶刃に斃れて終わった。
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