イタリアチネス会社が1917年に全力を挙げて撮影した大作品である。キリストの偉大なる事跡を描写して居る傍ら、その時代に於ける暗黒のローマ及びエジプトに亘る生活史の半面も表現されている。壮麗な舞台装置やヴァイオレット・グリーン等の眼覚める様な染色など、南欧映画の特徴を完全に備えていた。イエスに扮するのはジョヴァンニ・パスクァリ氏、レダ・ディス嬢が聖母マリアに扮している。ちなみに此の映画は『此の度新しく日本キリスト教青年会の手に依って東洋一手権利附で買収せられたもので絶対に普通興行者の手にては公開されぬ逸品』であるそうな。無声。
ストーリー
紀元前四年ユダヤのダビデにイエス・キリスト誕生せられてより博愛仁慈を救い給い、遂にローマの官ポンテオ・ピラトの為に十字架に処せられエルサレムの地に埋せられて昇天するまでのキリストの一代を忠実に撮影したるものである。
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
[c]キネマ旬報社