ヘンリー・エドワーズ
Richard Lascelles
イギリス海軍後援の下に作られた軍事映画で、原作をW・P・ドルリイ少佐とレオ・トレヴァー少佐とが合作した戯曲に得ている。監督はかつて「シャーロック・ホームズ」を撮り、その後アメリカに渡ってからは「虚栄地獄」等を撮ったモーリス・エルヴィ氏で、ヘンリー・エドワーズ氏とドロシー・シーコム嬢とが主役を演じ、フレッド・レインナム氏、リリアン・オールドランド嬢などが助演する。無声。
大尉参謀リチャードは海軍大将バークリー卿の愛嬢シビルと恋仲であり、そしてその元気一杯の生活を楽しんでいたが、彼の親友少佐ウィリアムは既に二十三年の勤続にも拘わらず未だ好運に恵まれていない。そして彼に心を寄せる美しい未亡人キャメロンもそれを歯痒く思っていた。バークリー卿の旗艦上で舞踏会の開かれた夜、マクレオド大佐の一隊が、その要塞で異教徒の大軍の包囲を受け危機に瀕しているとの報知があった。リチャードもウィリアムも功の樹て時と共に要塞に赴いた。が、衆寡敵す可くも思われない。救援を求むべくウィリアムが出かけたが、彼は弾に当って傷つき失神する。代ってその大任を果したのはリチャードであった。が、その大任を果したのを、人々はウィリアムであると思い、またウィリアムも自らそうだと信じていた。そして彼が栄誉を荷う一方リチャードには臆病者の汚名が着せられた。しかし彼は総て朋友の為にとその秘密を己が胸に秘めて堪えた。しかしシビルもキャメロン夫人もその真実を疑った。そしてやがてはその真相が知れる時が来り、改めてリチャードに栄誉が来る事となる。
Richard Lascelles
Major William Thesiger
Admiral Sir Berkeley Wynne
Colonel McLeod
Commander the Hon. D'Arcy Penrose
Lieutenant Paget
Duster Miller
Sybil Wynne
Mrs. Dorothy Cameron
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