アベル・ガンスが自らのシナリオによった大作で、原題は『余は弾劾す』。平和なフランスの農村が戦火によって蹂躙され、ヒロインは敵兵に貞操を奪われ、彼女を恋する一人は戦死し、もう一人も戦争を呪いつづけながら死んで行くという悲惨な戦争への回想を描く。映画史上不朽の傑作の一つにあげられている。なおガンスは38年にこのトーキー版を、56年には三面ポリヴィジョン版をつくった。
ストーリー
平和主義の詩人ジャン・ディアス(セヴラン・マルス)も第一次世界大戦中出征を余儀なくされた。彼は出征軍人の妻エディト(マリーズ・ドーヴレー)と恋仲であったが、戦線における彼の上官が実はエディトの夫(ロミュアル・ジューベ)なのであった。ジャンは戦線で戦争の残虐さを身をもって痛感した。一方エディトはドイツ兵に凌辱されるようなひどい目にあった。ジャンの人道主義は「塹壕のキリスト」とよばれるようになった。彼は死の直前、戦死者を地下からよみがえらせ「私は糾弾する」とさけばしめた。
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