ルイズ・ブルックス
Thymian his daughter
「パンドラの箱」「死の銀嶺」につづくG・W・パブスト氏の監督作品で主演者は「パンドラの箱」と同じくルイズ・ブルックス嬢、原作はマルガレーテ・ベーメ女史の小説でルドルフ・レオンハルト氏が脚色の筆をとり、ハインツ・ランヅマン氏指揮のもとに「死の銀嶺」のゼップ・アルガイヤー氏が撮影を担任している。助演者は「懐かしの巴里」のフリッツ・ラスプ氏、「ヴィナス」のアンドレ・ロアンヌ氏、ヨゼフ・ロヴェンスキー氏、アーノルド・コルフ氏、エディット・マインハルト嬢等。(無声)
薬剤師の一人娘ティミアンの神聖な堅信礼の日に何が起ったか。父親ヘニングのために身重とさせられた家政婦は家を出て帰って来た時は既に屍となっていた。入れ替って雇われた新しい家政婦メータの眼は陰険に光り、薬局助手メイネルトの毒牙はその混乱に乗じてティミアンに迫った。一年後ティミアンが父なし児を生んだ時親族会議はその嬰児を産婆の許に預け彼女を感化院に送る。あとには家政婦のメータが主婦気取りで残った。感化院はひとを感化するよりは虐待する所だった。ティミアンは売春婦をしていたエリカとそこを脱出する。彼女が我が子を預けた産婆の家にかけつけた時、子供の亡骸を納めた棺が室から出て行った。彼女はそこでエリカの隠れ家を頼ってそこに身を落ちつけ生活のために春をひさぐ女となる。客の一人は彼女を「魂を失った女」だと言った。偶然訪れた父親は魂を失った我が娘を見て失望した。やがて父親が死んで多少の遺産はティミアンに渡されることとなったが彼女は寡婦として取り残されたメータとその哀れな子供等のためにそれを与えてしまう。彼女を恋していたオスドルフ伯の甥は当てにしていた遺産が来ないで自分達の夢が実現出来ないのを悲しみ自殺する。彼の死からティミアンはオスドルフ伯に引とられることになる。運命的なめぐり合わせは伯爵夫人と言う肩書をつけられたティミアンをあの感化院に、多くの貴婦人と共に連れて行く。彼女は後援者の一人となったのである。だがそこの設備や方針に大きな欠陥のあることを身を以て経験している彼女は感化院の「祝福」なるものに痛烈な反抗を爆発させたのであった。
Thymian his daughter
Meinert Dispenser
Count Osdorff
Henning Apothecary
Aunt Frieda
Meta
His nephew
The Chairman
His Wife
Erika
監督
原作
カメラ
撮影
セット
セット
脚色
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