ケーテ・フォン・ナギ
Grethe
「勝利者」「お洒落王国」のケーテ・フォン・ナギと「カイロの結婚」「お洒落王国」のヴィリー・フリッチが主演するオペレット映画で、「ワルツの夢」「放浪の王者」のルドウィッヒ・ベルガーが監督に当ったウーファー・エリッヒ・ポマー作品。脚本は「私と女王様」「キャラバン」のロベルト・リープマンと「南の哀愁」のハンス・スツェケリーが共同執筆し、「会議は踊る」と同じくロベルト・ギルバート作詞、ウェルナー・Ｒ・ハイマン作曲。助演者は舞台出のアマンダ・リントナー、「私と女王様」のユリウス・ファルケンシュタイン、「卒業試験(1933)」のアルバート・リーヴェン、「朝やけ」のフリードリッヒ・グナス、「カイロの結婚」のアントン・ポイントナー、「今宵こそは」のイダ・ヴュスト、「会議は踊る」のオイゲン・レックス、エリザベート・レンナルツ等で、撮影は「私と女王様」「ボートの八人娘」のフリーデル・ベーン・グルントトが、セットは「トンネル」のオットー・フンテが、夫々担任している。
ストーリー
グレエテはマニキュア・ガール、ハンスは料理店のウェイターで二人共自分専用のアパートを持つ程の余裕がなかった。だからグレエテはアパートのおばさんに相談して夜眠る時だけ自分が使ってあとは他の人に部屋を貸して下宿代を安くしようとした。夜が商売のハンスは昼間眠るところさえあればよいというので昼間だけの部屋を安く借りた。つまり二人は一つの部屋に住みながら顔さえ見た事なくおまけに大変な敵同志だった。何故といえばハンスはグレエテのパジャマをベッドの間に落してしまうし、グレエテはその敵打ちにハンスのシャツを水漬けにしてしまう。二人の利害はどうしても一致しなかった。ところが或日ハンスは素晴らしい令嬢をアパートの近くで見た。そっと後をつけて行くと立派な邸宅に入った。その時以来ハンスは恋のとりことなってしまった。グレエテは或日素晴らしい青年をアパートの近くで見た。きちんと燕尾服を着た青年はグレエテと友達になってポツダムの無憂荘へ連れて行ってくれたりした。大層お金持ちの坊ちゃんらしかった。その時以来グレエテは青年が忘れられなくなった。ハンスは令嬢につり合わない自分の身分をかくす事に苦心した。その事だけが恋の辛さだった。グレエテも金持ちの青年につり合わない自分の身分をかくす事に苦心した。そして彼がブルジョアの令息でなく料理店のウェイター位ならどんなにもっと楽しかろうと思った。しかし遂にグレエテは自分の正体を相手の青年に知られてしまった。やけになったグレエテは男の客と一緒にハンスの料理店へ行った。そこで彼女はハンスの正体を知った。ハンスは彼女が他の男と一緒なので、ひがんでやたらに皿をこわした。その夜ハンスは酒を飲んで夜は権利がない事も忘れて夜中にアパートへ帰って来てしまった。スイッチをひねると涙にぬれた女の顔がびっくりしてはね起きた。そしてお互いに呆然としてしまった。二人は一つ部屋に住んでいる敵同志なのだった。そして又恋人同志でもあった。今までかわるがわる寝た部屋が二人の楽しい家庭になった事は言うまでもない。
キャスト
ヴィリー・フリッチ
Hans
アマンダ・リントナー
Widow Seidelbast
ユリウス・ファルケンシュタイン
Kruger
エリザベート・レンナルツ
Trude
アルバート・リーヴェン
Wolf
フリードリッヒ・グナス
Helmut
アントン・ポイントナー
Meyer
オイゲン・レックス
Peschke
イダ・ヴュスト
Mrs. Weiser
Loni Micheles
Maid
Ursula van Diemen
Movie Actress
Walther Ludwig
Movie Actor
Helmuth Forest
Street Singer
Carl Merznicht
Street Singer
スタッフ
監督
ルドウィッヒ・ベルガー
脚本
ハンス・スツェケリー
脚本
ロベルト・リープマン
製作
エリッヒ・ポマー
撮影
フリーデル・ベーン・グルント
作曲
ウェルナー・Ｒ・ハイマン
作詞
ロベルト・ギルバート
セット
オットー・フンテ
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- ICH BEI TAG UND DU BEI NACHT
- 製作年
- 1932年
- 製作国
- ドイツ
- 配給
- 東和商事
- 初公開日
- 1932年
- 製作会社
- ウーファ
[c]キネマ旬報社
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