ラモン・ノヴァロ
Prince_Karl_Heinrich
ウィルヘルム・マイヤーフェルスター氏作の小説『カール・ハインリヒ』に基づき、既に戯曲としてもAlt Heidelbergとして人口に膾炙している物語を映画化したものである。脚色したのは「裏切者」「楽園に帰る(1928)」のハンス・クレーリーー氏。それを「陽気なパリつ子」「山の王者」と同じくエルンスト・ルビッチ氏が監督した。主役カール・ハインリヒに扮するのは「シンガポール」「ベン・ハー(1926)」のラモン・ノヴァロ氏で、ケティーは「夜明け前」「娘弁護士」のノーマ・シアラー嬢が勤めるが、そのほかに「男女の戦」「嵐に咲く花」のジーン・ハーショルト氏、エドガー・ノートン氏、トティス・ハーラン氏、グスタフ・フォン・セイファーティッツ氏、フィリップ・デラシー君、等も出演している。キャメラは「ドラモンド大尉」「春爛漫」のジョン・J・メスコール氏が担任した。
ドイツ連邦の1つザクセン公園の王子カール・ハインリッヒは厳格なカール7世を父として育った。彼をとりまくカールスブルグ宮殿のすべての生活は、儀式一点張りの因襲と沈滞の牢獄であった。若き日の喜びを知らずして育ったハインリッヒが学校を修めるために教育掛りのユットナー博士を伴ってハイデルベルヒ大学へ来た時、彼は初めて溌剌たる人生を味った。ハイデルベルヒ学生の都、自由と歓喜と青春の輝くところ。彼が下宿としてえらんだリューダー老人の家には美しい乙女ケティーがいた。2つの心はたちまち初恋に結ばれた。そしてユットナー博士は情味あふるる思いやりから彼らの恋に干渉しなかった。緑したたるネッカー河のほとりに、百花乱れる牧場の野に、楽しい囁きの幾月かが夢のようにすぎた。だがケティーは若きハインリッヒと到底結婚できる自分でないことを知っている。その彼女が恐れていた日がやってきた。カール七世重病の知らせにハインリッヒが城へ帰ってみれば、父親はすでに彼の許嫁たるべき姫を取り決めてあった。彼は再び昔の宮殿生活に返らなければならなかった。せめて今一たび思い出の地に別れを告げるべくハインリッヒがハイデルベルヒを訪ねた時ケティーはまだ彼のことを思いつづけていた。2人の間には切ない別れの接吻が交わされた。数日後、ハインリッヒの結婚は伝えられた。ケティーの晴れやかな歌はそれ以来聞かれなくなった。
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Kathie
Dr._Juttner
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Lutz
Kellerman
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