三十九夜
三十九夜
-

三十九夜

1935年公開、82分、サスペンス・ミステリー
  • 上映館を探す
  • みたい
    2
  • みた
    1
評価、レビューが削除されますがよろしいでしょうか?

「巌窟王」のロバート・ドーナットと「世界は動く」「空襲と毒瓦欺」のマデリーン・キャロルが主演するもので、「暗殺者の家」のアルフレッド・ヒッチコックが監督に当たった探偵映画。原作はカナダの総督で、冒険小説家のジョン・バッカンの小説で、チャールズ・ベネットが脚色している。撮影は「ユダヤ人ジュス」のバーナード・ノウルズの担当。助演俳優は「化石騎士」以来久々のルチー・マンハイム、ゴッドフリー・タール、ペギー・アシュクロフト等のイギリスの中堅俳優が顔を揃えている。

配信で観る

ストーリー

ロンドンのイーストエンドの或る寄席に、最近カナダから帰ったハネーは入った。舞台にミスタ・メモリーと称する記憶の達人が客から出され凡ゆる質問に答えて居た。其の時突如一発の銃声が起こった。観客は舞台を後へに出口へ殺到した。ハネーは自分の身体にぴたりとついて来る女に助けを乞われ、自分のアパートへ取りあえず同行した。女は灯をつけるな、と頼む。そして女が言う通り、街角には怪しい男が二人立っている。女は自ら国際スパイであると語った。イギリスの国防に関する秘密を某国に売ろうとしているスパイ団を追跡中、寄席まで跡をつけた処を敵に感づかれ、ピストルを発射して混雑に紛れて逃げたのである、という。此の事件の首謀者はスコットランド高原に居る、小指の無い男で、彼女は其処へ急行するのだ、ということである。ハネーが一寝入りした所へ女が倒れて来た。その背にはナイフが立っている。「私の代わりにスコットランドへ行って下さい。」と言うと女は絶命した。ハネーは女殺しの下手人と目されることは必然である。当のスパイを捕らえて身の潔白を証明する外はない。ハネーは未明のスコットランド行の急行列車に乗り込んだ。エジンバラ駅で見た新聞には、アパートの女殺し犯人ハネーの行方厳探中、とある。そして車中も捜索され始めた。ハネーは一女性に急場を救って貰おうとして却って警官に渡されようとしたが、橋梁に身を潜めて逮捕を免れた。死んだ女から聞いた宛名は有名な学者の家だった。そのジョーダン教授こそ小指の無い男で、彼は自分をスパイの首領とは誰も信じないから君は自殺しろ、と勧めた。ハネーは教授邸を脱出して警察に斯くと訴え出ると却って捕縛された。諦め切れぬハネーは警官の手から逃れて、或る公会堂に跳び込んだ。そこで彼は列車中で遇った女性と邂逅した。彼を殺人犯と思っている彼女は折柄来た警官にハネーを引き渡すと、警官は彼女とハネーに一つの手錠をはめた。警官と思ったのは教授の部下だった。ハネーは手錠で繋がれたまま逃げて小さい宿屋に泊まった。其の夜ハネーが眠っている間に手錠を抜いた彼女--パメラは逃げようとして、昼間のスパイの部下が電話を借りに来ての話を聞いた。初めてハネーが殺人者でない事を知ったパメラはハネーに電話の件を話した。其の夜ハネーはロンドンのパラディアム座に入った。舞台にはミスタ・メモリーが立っている。そして第一のボックスにはジョーダン教授が居る。ハネーは『39ステップス』とは何か、と訊ねた。それは或るスパイ団の名称で某国の秘密を……と答え出した時銃声と共にミスタ・メモリーは倒れた。発射した教授は警官隊に押さえられた。メモリー氏は虫の息で、教授から此の国の防空の秘密を暗記させられ、今夜国外へ連れて行かれる筈だった、と語った。

映画レビュー

まだレビューはありません。
レビューを投稿してみませんか?

コラム・インタビュー・イベント

ニュース

作品データ

原題
THE 39 STEPS
製作年
1935年
製作国
イギリス
配給
東和商事
初公開日
1935年
上映時間
82分
製作会社
ゴーモン・ブリティッシュ
ジャンル
サスペンス・ミステリー


[c]キネマ旬報社