リビア白騎隊
リビア白騎隊
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リビア白騎隊

1936年公開、戦争
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その昔「さらば青春」「火鉢」「感激は何処に」等をものし、トーキー初期作品では「ミス・ヨーロッパ」が上映されて以来、絶えて作品の輸入を見なかったアウグスト・ジェニーナ監督作品で、ゴンクール賞受賞のジョゼフ・ペイレ作の小説を映画化したものである。主演俳優はフルヴィア・ランツィ、アントニオ・チェンタ、フォスコ・ジアケッチ等の現イタリア映画界第一線の人々で、グイド・チェラーノ、チェザレ・ポラッコ、フランチェスカ・ダルペ等が助演している。撮影は「銅鉄」「おもかげ」のマッシモ・テルツァーノとアンキーゼ・ブリッツィが協力して担任した。36年度ヴェニス国際映画祭でムッソリーニ賞を授賞。

ストーリー

リビア沙漠にイタリアの駐屯部隊がある。白衣で白い駱駝に跨りリビア白騎隊と呼ばれている。愛する女クリスチァーナに裏切られたマリオ・ルドヴィッチ中尉は自らこの部隊に入隊した。或る日無電技師は残虐なメハルラ族の恐るべき侵略の報告を受け取った。即刻部隊は出動しなければならぬ。退役のドナーチ大尉や足に負傷して居残るファブリツィ中尉に見送られ、白き駱駝隊は隊長サンテリーア大尉に率いられて討伐の行進を起こした。幾日も赤熱の太陽や熱砂の嵐と闘いながら苦しい進軍を続け、途中のオアシスに停ってメルハラ族に対する作戦が画された。クリスチァーナの面影を忘れやらず、郷愁に悩むルドヴィッチに厳格な注意を与えるのはサンテリーア大尉であった。更に行進は続けられ、貴い水は次第に少なくなり、苛酷な熱に兵士達は倒れて行った。サンテリーア大尉は鉄の様な厳格さと海の様に大きな温かさで部隊を率いて進んだ。斥候の報告によって敵の行程を阻むべく進んで行く途中、計らずも敵に襲撃され、激烈な戦闘が続けられる。ルドヴィッチの従卒フェンネクが戦死し、遂に隊長サンテリーアも敵の弾丸にたおれた。ルドヴィッチは直ちに残り少ない味方を集め最後の肉弾戦を試みんとする。駐屯本部では長い間動静不明の白騎隊に不安と焦慮に満ちている頃、地平線の彼方に凱旋の旗風勇ましく白騎隊が帰って来た。クリスチァーナは本心からルドヴィッチを忘れ得ず、遥々とこの沙漠へ彼を尋ねて来た。しかしサンテリーアの精神を受け祖国の旗を護るべく、彼は永く白騎隊に止まる決心をした。「昔のルドヴィッチは死んだ。新しいルドヴィッチが沙漠の中に生まれたのだ」クリスチァーナはそう言い聞かされた。数刻の後、城壁から遠ざかり行く自動車の上には泣きくずれている女があった。

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作品データ

原題
Lo Squadrone Bianco
製作年
1936年
製作国
イタリア
配給
エムパイヤ商事
初公開日
1936年
製作会社
ローマ・フィルム
ジャンル
戦争


[c]キネマ旬報社