クリスティーナ・オルバカイテ
Lena Bessoltseva
クラスメイトから裏切り者といじめられる転校生の少女の悲しみと勇気を描く社会派ドラマ。監督はローラン・ブイコフ。ウラジミール・ジェレズニコフの原作を基に、脚本はジェレズニコフとブィコフの共同、撮影はアナトリー・ムカセイ、音楽はソフィア・グバイドゥーリナが担当。出演はクリスティーナ・オルバカイテ、ユーリー・ニクーリンほか。
モスクワから祖父の住む地方の小都市に転校してきた13歳の少女レナ(クリスティーナ・オルバカイテ)は、ある日クラスメイトからいじめられているところを祖父(ユーリー・ニクーリン)に助けられ、彼にすべてを打ち明ける決心をする--。転校したその日、レナは“かかし”というあた名を付けられ、退役軍人で、絵の収集をしている祖父のことをからかわれながらもクラスメイトとうまくやっていた。やがてレナは、ジーマ(ミーチャ・エゴーロフ)という勇気ある少年に魅かれてゆき、一方のジーマもレナに好意を寄せてゆく。ある日、クラスのほとんど全員が、授業をさぼって映画に行ったことが先生に見つかり、彼らは楽しみにしていたモスクワ旅行を中止させられてしまう。やがてそれを誰が先生に密告したのか問題になり、レナはジーマをかばって、自分が密告したと皆に告げる。こうしてレナは、クラスメイトから絶交され、いじめられるようになる。そして自分を救ってくれると思っていたジーマは、真実を告白する勇気が持てないまま、いじめの側にまわるのだった。ジーマの誕生日の日、レナは絶望しながらも、くじけることなく彼の家にゆき、クラスメイトに立ち向かう。そして真実が明らかになった日、レナは祖父とともにモスクワへと旅立ってゆくのだった。
[c]キネマ旬報社