ブレア・ブラウン
Dr. Lillian Hempel
人生の節目に立った二人の姉妹が、心の危機を経験しつつも愛を取り戻すまでを描く女性ドラマ。製作はリック・マッカラム、監督・脚本は舞台演出家でもあるデイヴィッド・ヘアー、撮影はアンドルー・ダン、音楽はニック・ビカットが担当。出演はブレア・ブラウン、ブルーノ・ガンツほか。
リリアン(ブレア・ブラウン)はロンドンに住むアメリカ人女医。40才を目前にして一度は翔んでみたいと思う彼女の前に現れたのがレイモンド(ブルーノ・ガンツ)だった。強引なプロポーズの前にリリアンは彼との結婚を承諾するが、幸福もつかの間、レイモンドは莫大な借金を残して失踪してしまう。一方、奔放な生活を送るリリアンの妹エイミー(ブリジット・フォンダ)は私生児を妊娠してしまう。心の支えを失った状態(ストラップレス)で、姉妹はいたずらに互いを傷つけ合うばかりだった。癌患者の生と死に直面する毎日の中でリリアンは、レイモンドに妻も子もあったことを知るが、彼の妻と語り合った一夜の後、彼女の中には逆に力強いものがわいてくるのだった。そしてエイミーも母親となることを決意することによって、確実なものを掴み取ってゆく。もはや姉妹は支えを必要としなくなった。チャリティ・ファッションショーのため、華やかなドレスに身を包んだ二人の目にはゆっくりと上がってゆく幕が写っていた。
[c]キネマ旬報社