フョードル・ドゥナエフスキー
イワン
日本では「ジャズメン」で知られるカレン・シャフナザーロフ監督の86年の作品。目的もなく行き当たりばったりの行動をとる主人公・イワンの生き方を、世代的批判をせずに暖かく誠実にみつめた佳作。87年モスクワ映画祭特別賞を受賞。
17歳のイワン(フョードル・ドゥナエフスキー)は、この年、高校の卒業と両親の離婚が重なった。母親(インナ・チュリコワ)は、彼に兵役までの1年間に社会勉強を経験させようと願い、彼は雑誌社で、執筆者と編集者との間のメッセンジャー・ボーイの職につく。仕事先の大学教授宅で、彼は大学一年生の美しいカーチャ(アナスタシア・ネモリャーエワ)と出会い、ふたりは親しくつきあい始める。だが、何事にも徹しきれないイワンからカーチャは離れていってしまう。ある日、家路についたイワンは、自分より少し年上の青年の軍服姿を見る。イワンは自分の置かれている立場を自問するのだった。
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