監督、美術
アメリカ生まれの双子の人形アニメーション作家ブラザーズ・クエイが、チェコの大作曲家レオス・ヤナーチェクの歩んできた人生を映画化した作品。平面の人形細工で造られたヤナーチェクが全編に登場し、彼自身の足跡とそこから生み出された音楽との関係を語っていく。その飄々としたヤナーチェクのキャラクターは親しみやすくユーモアにあふれている。クエイ兄弟の演出はヤナーチェクが歩く夜の森の情景などに優れて美的で、幻想的な場面を創りあげ、その空間に劇場的なパースペクディヴを生み出すことに成功している。ヤナーチェクの音楽も効果的。