ソフィコ・チアウレリ
セイネンシジン シジンノコイビト ニソウ テンシ パントマイム
18世紀のアルメニアの詩人サヤト・ノヴァの生涯にオマージュを捧げた八章の美しい映像詩編。伝記ではなく、その時代の人々の情熱や感情を台詞のほとんどない映像言語で描いている。静物画のような題名がしめす通り、絵画的な美しさを放ち、また神秘的で謎めいた儀式性と様式美の面でタルコフスキーの「鏡」と並び称される作品である。監督は、「火の馬」「アシク・ケリブ」「スラム砦の伝説」のセルゲイ・パラジャーノフ。また、ゴダールはこの作品から多大な映画的信仰を与えられ、後年「パッション(1982)」を撮ったと伝えられている。
18世紀アルメニアの詩人サヤト・ノヴァの生涯にオマージュを捧げた美しい映像詩。サヤト・ノヴァの生涯を全8章に分けて追い、愛と才に溢れた詩人の生涯を宮廷や修道院を舞台に描く。そこに映し出される人々の情熱や感情を、台詞のほとんどない映像言語で描いている。それは豊かな詩であり、舞踏であり、そして全編動く絵画である。絢爛な美術品のような美しさを放ち、また神秘的で謎めいた儀式性と様式美に彩られている。『第1章◆詩人の幼年時代』雷雨に濡れた膨大な書物を干して乾かす日常の風景。幼いサヤト・ノヴァ(M・アレクヤン)の、書物への愛の芽生え。『第2章◆詩人の青年時代』宮廷詩人となったサヤト・ノヴァ(ソフィコ・チアウレン)は王妃(ソフィコ・チアウレン)と恋をする。彼は琴の才に秀で、愛の詩を捧げる。『第3章◆王の館』王は狩りに出かけ、神に祈りが捧げられる。王妃との悲恋は、詩人を死の予感で満たす。『第4章◆修道院』詩人(V・ガスチャン)は修道院に幽閉された。そこにあるのは婚礼の喜び、宴の聖歌、そしてカザロス大司教の崩御の悲しみ。『第5章◆詩人の夢』夢になかに全ての過去がある。幼い詩人、両親、王妃がいる。『第6章◆詩人の老年時代』彼の眼差しは涙に閉ざされ、理性は熱に浮かされた。心傷つき、彼は寺院を去る。『第7章◆死の天使との出会い』死神が詩人(G・ゲゲチコリ)の胸を血で汚す、それともそれはざくろの汁か。『第8章◆詩人の死』詩人は死に、彼方へと続く一本の道を手探りで進む。だが肉体が滅びても、その詩才は不滅なのだ。
セイネンシジン シジンノコイビト ニソウ テンシ パントマイム
ヨウネンジダイノシジン
ソウインノシジン
オイタシジン
コウシャク
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