カイル・マクローチ
エイナー
孤独な入院患者のグロテスクな夢と現実を、ハリウッド初期を思わせるモノクロ・サイレント風手法で描いた異色作。特異な作風で注目を集めたカナダのインディペンデント作家ガイ・マディンの長編第一作。
現代のギムリ病院。危篤の母親を見舞った孫たちに、祖母が昔話を語り出した。19世紀末のカナダの寒村。天然痘を患った漁師のエイナー(カイル・マクローチ)は不潔で不気味なギムリ病院に入院する。彼はかつて死んだばかりの女の墓をあばいて死体を犯したことがあった。エイナーは看護婦たちに人気のある患者グンナー(マイケル・ゴッリ)と親しくなるが、エイナーが犯した死体はグンナーの恋人で、彼女も天然痘にかかっていた。その墓から盗んだ鋏をエイナーから借りたことから事の次第を知ったグンナーは、エイナーに戦いを挑むが引き分けとなる。やがて漁師小屋に戻ったエイナーはグンナーとその恋人に再会した。
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