エリック・ストルツ
Frank
国際ビジネス界を舞台に、父の仇の大物実業家に挑む青年の活躍を描く。波瀾万丈で金融戦争の裏のからくりなど複雑な物語を、イタリア娯楽映画特有のラフかつ強引なタッチで描き飛ばしている。監督は「ランニング」以降B級活劇を量産するカナダのスティーヴン・H・スターン、製作はアンドレ・ジャウィ、エグゼクティヴ・プロデューサーはクラウディオ・マンシーニ、脚本はゴードン・ロバックとラリー・ペダーソン、原作はポール・ループ・シュリッエル、撮影はフランコ・ディ・ジャコモ、音楽は「ハムレット」のエンニオ・モリコーネが担当。伊・仏・カナダの実力派俳優が少しづつ顔を見せる。
幼い頃父をなくし、ロンドンで放蕩生活を続けていたフランク(エリック・ストルツ)は正体不明の後見人から外国へ追放される。無一文でケニアに到着した彼は、まず一流ホテルの従業員サラ(マリアム・ダボ)をたらしこみ宿を確保すると、持ち前の度胸と行動力でサファリ・ツアーの斡旋から金の密輸まで始めた。ある日、ラバター(ブリュノ・クレメール)という探偵から、父が遺した6千万ドルが5人の男に横領されたという手紙が届いた。フランクはパリに飛びラバターに調査を依頼したが、彼は手紙のことは知らないと言う。やがてフランクは金の密輸で大金を手にし、5人の仇への復讐を開始する。香港の大金持ちや大物金融業者(マリオ・アドルフ)と渡りをつけ、一人目のレストラン主ランドー(ベルナール・フレッソン)を潰した。次にザラ(トマス・ミリアン)に某国にクーデターを起こさせ、運送ルートを断ち、次の2人を破滅させた。残る2人の内の一人、スカーレット(F・マーリー・エイブラハム)は陰で彼を助けていた後見人だった。死病にかかった彼はフランクを助けたかったのだ。真の敵は父の会社クロサオ社を乗っとったヤール(クリストファー・プラマー)だった。フランクはスカーレットの忠告に従い、ウォール街の腕利き弁護士たちを味方につけ、ヤールの会社クロサオの株を買い占めにかかる。詰めの段階で、ヤールの裏工作により資金を凍結されたフランクは苦境に立たされるが、ラバターがヤールの元ナチスという忌まわしい過去を新聞に流したおかげで、逆転勝利する。重役会議の後、初めてフランクと対面したヤールはお前の父も犯罪者だ、全ては金のためだと言い残すとピストル自殺をとげた。フランクは自分が使うはずだった銃を捨てて歩み去る。
Frank
Sarah
Lavater
Yahl
Scarlet
Zarra
Landau
監督
脚本
脚本
原作
製作
製作総指揮
撮影
音楽
字幕
[c]キネマ旬報社