カール・ジョンソン
Ludwig_Wittgenstein
20世紀最大の哲学者のひとり、ルードヴィヒ・ヴィトゲンシュタインの波乱に満ちた生涯とその思想を、独特の視点で描いた伝記映画。監督は94年2月にエイズで死去した「ザ・ガーデン」「エドワードII」のデレク・ジャーマンで、彼の最後の劇映画となった。脚本は、ジャーマンとオックスフォード大教授で作家のテリー・イーグルトン、ケン・バトラーの共同。製作はマリク・アリ、エグゼクティヴ・プロデューサーは「ザ・ガーデン」の浅井隆と、ベン・ギブソン。撮影はジェームズ・ウェランド、音楽はジャン・レイザム・ケーニッグ。主演は、ジャーマン監督作「テンペスト」にも出演したカール・ジョンソン。共演は「バットマン」のマイケル・ガウ、ジャーマン作品の常連ティルダ・スウィントンほか。
ストーリー
ルードヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン（少年期＝クランシー・チャッセイ、青年期以後＝カール・ジョンソン）は、1899年にウィーンで工業界の大物の息子として生まれた。家庭は裕福だったが、不運に見舞われていた。彼は9人兄弟の末っ子で4人の兄がいたが、うち3人が自殺していた。残ったパウルは、第一次大戦中に右腕を失うというハンデにもかかわらず、コンサート・ピアニストとして活躍した。ケンブリッジ大学に進学したヴィトゲンシュタインは、情熱に満ちた才気あふれる思想家バートランド・ラッセル（マイケル・ガウ）の援助を受けていた。当時の学内には、ラッセルの愛人であるレディ・オットリーン・モレル（ティルダ・スウィントン）や、経済学で著名なメイナード・ケインズ（ジョン・クェンティン）らがいた。ヴィトゲンシュタインの知性的自己開発の探究は、彼の空想の産物であるミスター・グリーン＝緑の火星人（ネイビル・シャバン）との対話形式で語られる。彼はまた同性愛者だったが、恋人ラッセルとは決裂してしまう。第一次大戦に従軍中、記念碑的な著作『論理哲学論考』を完成。復員後はオーストリアの田舎の教師として生徒たちの教育に当たるが、ある女生徒を殴打する事件を起こし、教師を辞めさせられる。その後、ロシアでは肉体労働者として働くなど各地を転々とするが、その間、一生を通じて自己疎外感と闘った。1929年にケンブリッジに戻ってからの彼は、再び哲学への思索に打ち込む。「素晴らしい人生だったと伝えてくれ」との言葉を最後に残して、ヴィトゲンシュタインは51年にガンで亡くなった。
キャスト
マイケル・ガフ
Bertrand_Russell
ティルダ・スウィントン
Lady_Ottoline_Morrell
ジョン・クェンティン
Maynard_Keynes
Kevin Collins
Jonny
クランシー・チャッセイ
Young_Wittgenstein
ネイビル・シャバン
Martian
Sally Dexter
Hermine_Wittgenstein
スタッフ
監督、脚本
デレク・ジャーマン
脚本
テリー・イーグルトン
脚本
ケン・バトラー
製作
タリク・アリ
製作総指揮
浅井隆
製作総指揮
ベン・ギブソン
撮影
ジェームズ・ウェランド
音楽
ジャン・レイザム・ケーニッグ
編集
Budge Tremlett
衣装デザイン
サンディ・パウエル
字幕
関美冬
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- Wittgenstein
- 製作年
- 1993年
- 製作国
- イギリス 日本
- 配給
- アップリンク
- 初公開日
- 1994年3月26日
- 上映時間
- 75分
- 製作会社
- チャンネル４・テレビジョン＝ブリティッシュ・フィルム・インスティテュート＝アップリンク
- ジャンル
- 伝記
[c]キネマ旬報社
PR
緊迫の撮影現場の舞台裏とは？豪華キャストたちの言葉で、本作の新たな側面をひも解く！
PR
成田凌ら実力派俳優が紡ぐ、つげ義春原作、片山慎三監督最新作の唯一無二な世界の魅力に迫る
PR
痛快、爽快…それだけじゃない！上田慎一郎が『カメラを止めるな！』公開前から温めてきた作品の真髄に迫る
PR
全米＆世界で大ヒット！映画ファンと識者がひも解く、1人の女性の決意に涙する理由とは？
PR
最高の環境で映画を。 “IMAX推し”作品を毎月アップデート
PR
韓国ドラマ「愛のあとにくるもの」での日本ロケ撮影を支援！ロケ地の魅力をたっぷりお届け
PR
『グラディエーター』24年ぶりの続編『グラディエーターII 』の注目ポイントをまとめて紹介
PR
プロジェクト情報を発信。お気に入り映画館を応援し、ミニシアターの魅力を再発見しよう！
PR
ドゥエイン・ジョンソン＆クリス・エヴァンス出演『レッド・ワン』の見どころをたっぷり紹介。
PR
女性の活躍に注目する新部門も！豪華ラインナップの「第37回東京国際映画祭」の魅力をレポート
PR
映画好きなら、このためだけにも入会する価値アリな「Pontaパス」を知ろう！
"怖い"を楽しめる情報が充実！PRESS HORRORでもっとホラーが好きになる
