ティ・ロン
ウォン
かつてケヴィン・コスナー主演、ブライアン・デ・パルマ監督で映画化された「アンタッチャブル」(86)の香港版リメイクといった趣のサスペンス・アクション。時代など背景こそ違うが、物語の設定や進行、人物配置はそのままデ・パルマ版をなぞっている場面が多い。もちろん、映画全体は単なるリメイクには終わらず、香港アクションらしくスピーディかつアクティヴな作品に仕上がっている。監督・製作は「コールガール」のデイヴィッド・ラム、撮影は「愛と欲望の街 上海セレナーデ」のウォン・ポーマンと『復讐は薔薇の香り』のラム・アトー、アクション指導には「蒼き狼たち」のユエン・タク(「アンディ・ラウ 神鳥伝説」)と同作のレオン・シウハン(「ツイン・ドラゴン」)がそれぞれ共同であたり、音楽は「黒薔薇VS黒薔薇 kurobara tai kurobara」などの売れっ子ローウェル・ローが手がけている。主演は「男たちの挽歌」シリーズのベテラン、ティ・ロン、対する悪役に同シリーズのレイ・チーホン、そして今や“亜州影后”とまでうたわれるトップ女優となったマギー・チャンが紅一点のヒロインとして出演している。共演は「ワイルド・ブリット」「フル・コンタクト」のサイモン・ヤン、「チェイス・フロム・ビヨンド」のアンディ・ホイら。
70年代初頭、香港。法と秩序もどこへやら、警察とマフィアの間では汚職が公然と横行し、社会は腐敗の一途をたどっていた。そんな香港社会の実態を憂えた新任総督は配下のカーに命じて、汚職の一掃を目標とする改革へ向けての一連の捜査を命じた。カーと彼の秘書アニー(マギー・チャン)は、香港警察内で唯一信頼がおけると見込んだウォン巡査部長(ティ・ロン)に協力を求めた。アニーの求めに応じ、ウォンは信頼できる者として、新米警官の中から射撃の名手ローと拳法の達人イップを選んで腹心の部下とした。さらにウォンは数年前の手入れの際、自分を余儀ない事情で撃ったかつての部下サムをつかまえ、マフィアの取引場所の情報を仕入れると共に、再び彼を仲間に引き入れる。こうして結成されたウォンのチームは徐々に独自の調査を進め、その結果諸悪の元凶であるマフィアの頭領ラク(レイ・チーホン)を告発するため、彼の会計の秘密を握る証人を手中に収めて裁判を起こすが、その男はローと共に、先手を打ったラクの手先の殺し屋に殺されてしまう。しかしその後、仲間を失った悲しみにもめげず捜査を続けるウォンらの説得が実り、汚職摘発機関であるICAC(内務調査局)が設立され、ようやく彼らは正式に権限を得て、いよいよ本格的に捜査を突き進める。そんなさ中、捜査を続けていたサムが殺されるが、彼は命を賭してラクとその組織のアジトの所在の証拠を持ち帰っていた。かくしてウォンらのチームはアジトを急襲、見事敵のラクをはじめ一味を討ち果たすのだった。
監督、製作
脚本
脚本
製作総指揮
撮影
撮影
音楽
編集
スタント・コーディネーター
スタント・コーディネーター
字幕
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