アレクセイ・バラノフ
Bob
80年代後半からロシアで製作を続け、特に「自由はパラダイス」で脚光を浴びた、セルゲイ・ボドロフ作品。世紀末のモスクワを舞台にして、主役のアレクセイ・バラノフ以下20歳前後の素人俳優を起用し、彼らの生活から実際にエピソードを引き出しながら、セミ・ドキュメンタリーという形式にもよらず、物語を構築している。物語は主に2人の若者(アレクセイ・バラノフ、ナタリア・ギンコ)を通して、モスクワの退廃した一面を描いている。撮影はアレクセイ・ロジオノーフ、セルゲイ・タラスキン、フョードル・アラヌィシェフ、ウラジミール・イリイン。脚本協力と製作には、ボドロフの妻であり、写真家でもあったアメリカ人のキャロリン・キャバレーロが当たっている。音楽は、ロシアのロック・バンド“モンゴル・シューダン”が担当している。
ロシアの地方都市サラトフに住むボブは、以前はレスリング選手だったが、ある試合で、頭部を負傷したことがきっかけで、引退を余儀なくされた。現在では彼は、マフィアのボディガードとして生計を立てている。彼はある時マフィアのボスから、かつての友人だったワレーラを探し、彼の盗んだ金を取り返すか、さもなければ殺すように、ボブに命じる。ボブはバイクに乗り、サラトフからモスクワへ向かう。ボブはワレーラを見つけるが、金をそろえるまでに一日の猶予を与え、ワレーラを釈放する。彼はその後、夜のモスクワで、ひとりの娘ネットと出会う。彼女は身の上をボブに語り、彼女の薄暗い家まで行き、以後2人はモスクワでしばらく、ともに生活することになる。そんな中で、ボブは、モスクワの様々な側面を目にとめ、ワレーラにも出会うが、最後にボブはピストルで殺される。
監督、脚本
脚本、製作
製作総指揮
製作総指揮
撮影
撮影
撮影
撮影
音楽
美術
編集
録音
字幕
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