逃がれの街
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逃がれの街

1983年10月15日公開、120分
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平凡な毎日を送っていた男が、突然襲ったアクシデントに青春を狂わせられ自らも狂気を抱いていく姿を描く。北方謙三原作の同名小説の映画化で、脚本は「疑惑」の古田求と工藤栄一の共同執筆。監督は「野獣刑事」の工藤栄一、撮影は「TOSHI in TAKARAZUKA Love Forever ラブ・フォーエバー」の岸本正広がそれぞれ担当。主題歌は、柳ジョージ(「80番街」)。

ストーリー

家庭電気器具の配送をするトラック運転手水井幸二は平凡な生活を送っていた。しかし、何か事あるごとに“兄貴”とつきまとう同僚・米倉と飲みあかしたり、競馬に夢中になったりの毎日に嫌気がさし、新しい職をみつけて意を新たに働くことに決めていたそんな時、一緒に上京してきた昔の仲間・沼田から電話がかかり、幸二は断りきれないまま一晩彼を泊めた。だが翌朝、沼田は殺人犯として警察に逮捕された。しかも、沼田が幸二と一緒に殺ったと偽りの証言をしたため、警察は幸二を共犯者とにらみ事情聴取を理由に留置する。幸二は身の潔白を証明するために、沼田の犯行時、彼が一緒に居た遠藤牧子の名をあげる。警察に調べられた牧子は家に知られるのが恐くて幸二との関係を否定する。だが、警察は彼女の偽証に気づき幸二は釈放された。幸二の新たな決意は、この事件によって無残にも打ちひしがれ、周囲の目も一変して冷やかになっていた。そんな幸二のところに牧子が家出までしておしかけて来、束の間の甘い生活が始った。しかし、牧子の母親と関係している渡辺という男が二人につきまとい、牧子と渡辺の関係を知った幸二は彼女のために渡辺と対決する。幸二と渡辺の凄まじい決闘、ついに渡辺はたたき殺されてしまった。その後、幸二は鈴江宏というみなし児と出会い一緒に生活をするようになる。黒木刑事は、関西昇勇会幹部である渡辺の死を、暴力団の抗争という警察の見解に疑問を抱きはじめていた。渡辺の弟分・芝崎は、仇を討つため牧子をリンチして渡辺を殺した男を白状させた。芝崎は宏を誘拐し幸二をおびき出すが、逆に幸二に殺されてしまう。黒木、牧村刑事は、いよいよ幸二を徹底して追跡することに踏みきる。幸二は宏を親戚がいるという長野の山中に連れて行くが、叔父の鈴木勝一は選挙活動の最中であった。冷たくあしらわれた幸二は金を奪って宏と共に雪山に逃げ、閉まっている別荘に入り込み、束の間の平穏なひと時を送る。そして、幸二は追って来た黒木刑事に射殺されるのだった。

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作品データ

製作年
1983年
製作国
日本
配給
東宝
初公開日
1983年10月15日
上映時間
120分
製作会社
日本テレビ=田中プロモーション


[c]キネマ旬報社